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2011年12月31日

年末ケアンズ旅行最終回

4日目、最終日。

朝早起きして街角で朝食をとる。リゾート価格で13から15オーストラリアドルが相場だったが、1番やすい8.5ドルでコーヒー付きの店にする。トースト、目玉焼き、ベーコンというベタな朝食はグリーン島のより満足だった。
ホテルの帰りに干潟をのぞくと、ヘラサギを発見。能登でもごく稀にクロツラヘラサギが見られるそうだが、オーストラリアでヘラサギは普通な様だ。あのヘンテコなクチバシは私のツボなのだが、採餌行動を見るとその形の理由がわかる。砂浜や干潟でくちばしを突っ込んで、首を左右に振ってエサを探す。そうやって砂の中の小さな生き物を探す際は、カモと同じ様な幅の広いクチバシの方が有利だ。他のサギは細いくちばしで、やみくもに探すことはせず、魚などを狙いすます。

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カモの様なくちばしといえば、オーストラリアの最珍動物、カモノハシにはついに出会えなかった。卵胎生、クチバシ、毒爪という可笑しな哺乳類はまだ、オーストラリアにいるんです。これだけは心残りなので、いつかまた見にこようと思います。

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おわりに

今回いったケアンズはとても楽しいところだった。日本とは全く異なる生態系、常夏の島、世界遺産であるサンゴ礁と熱帯雨林を満喫した。あまり旅をしたことのない身でいうのもおこがましいが、観光地として洗練され、おもてなしというものを味わうことができました。

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振り返って、能登の売りは「おもてなしの心である」と人は言う。しかし、それが世界標準と比較して遜色のないものだといえるかどうか、関係者は常に確認する必要があるだろう。また、二つの世界遺産をもつケアンズは、生態系、生物多様性の面からもずば抜けている。それを観光資源として利用する手法もかなり洗練されていると感じた。

世界農業遺産に認定された能登の里山里海を、観光資源として活用していくためには、国内外の観光客に楽しみ学んでいただくためのコンテンツ作り、ガイド養成といった人作り、各拠点を線で結ぶインフラの整備が必要で、それにはかなり初期投資か必要だろう。思い切った投資、それに見合うリターンを期待した戦略、プロモーション、それを広域で行うための、地域連携、国などの支援が求められる。

なによりもまず、その前提となる地域の方針について、合意を作らなくてはならない。能登はどこを目指すのか。世界農業遺産である能登の里山里海は、どういった形が地域にとって最も有効な使われ方になるだろうか。珠洲市は世界農業遺産の利用について地域住民が主体的に考えるワークショップを行っている。今年はさらに生物多様性の地域保全計画も策定予定だ。地域と共に、能登の将来像を描いて行きたい。

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投稿者 赤石大輔 : 14:57 | コメント (2)

年末ケアンズ旅行5

レインフォレステイションは先の大戦で使われていた水陸両用車のアーミーダックに乗って熱帯雨林を行くツアーだ。川を広げたりせき止めたりした場所をダックで走破して行き、その間に見られる植物や動物を見るツアーだ。クロコダイルは見られなかったが、トカゲが何匹かいた。あとガイドがなかなか面白い人で、予想以上に楽しめた。

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熱帯の様々なフルーツを育てている農園も見ることができた。カカオの実が幹から唐突に実っているのは、毎回私のツボで、笑ってしまう。これは幹生果(かんせいか)といい、種を大型の動物に運んでもらうために、取りやすいところに実がなるように進化した結果たそうだ。 ちなみにカカオの原産は中南米だそうだ。

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お土産屋さんで、熱帯雨林の蝶とトンボの標本45オーストラリアドル。購入しなかったが、マルコガタノゲンゴロウ、シャープゲンゴロウモドキの標本は幾らで売れるか妄想した。

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キュランダでの昼食はハンバーガーとコーラ10.5オーストラリアドル。帰りはゴンドラに乗ってケアンズまで帰れる。列車よりも早く、また地上40m以上の高度を熱帯雨林の樹冠を超えながらゆくことができる。こちらも大変エキサイティングであった。残念なことに途中雨が強く降ってきて、霧も発生し遠くまで見通せなかった。同乗した、大阪のおばちゃんのような南アフリカの女性二人に、熱帯雨林で文字通り雨が見られたから良かったわね、と慰められた。ちなみに私が本当に日本人かと確認された。

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キュランダからかえってホテル近くのレストラン、『フジツボのビル』でエビとクロコダイルとカンガルーとノルマンディだかバルマンディだかいう魚を食べたが、どれもなかなか美味しかった。
ナイトマーケットでみやげ物を物色し、無難にコアラが描かれたマカダミアナッツをいくつか購入。フリーのWi-Fiを見つけて、メールチェックし、ホテルに帰る。二日ほどネットのない環境で過ごしていたが、まるでニコチン中毒者が喫煙所を探し回る様にフリースポットを探す様は我ながら惨めなものだ。

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投稿者 赤石大輔 : 14:48 | コメント (4)

年末ケアンズ旅行4

3日目

朝六時起床。 朝食は昨日ジャスコで買ったマフィンとホテルのインスタントのコーヒー。 マフィンは美味しかったがブルーベリーフレーバーが強かった。食後にホテル近辺を散歩する。海辺は干潟になっており、塩が引いていて200mほど引いていて、シギの仲間と小さなカニが無数にいた。ムツゴロウはいなかったようだ。

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七時半にホテルからバスが出発、キュランダ往きの列車に乗る。かつていわゆるゴールドラッシュが起こり作られた山路をゆくこの列車は、今はケアンズの観光の目玉として高い料金を撮って運行されている。行きを電車、帰りはロープウェイにすると大人一人90ドル。ホテルから送迎付きなのでとても楽だった。

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キュランダ往きの列車は古めかしい木の扉と赤いシートの長椅子で、全席指定。進行方向の右側が渓谷の見える眺めの良い方である。私のシートは残念ながら眺めの悪い方であったが、満員ということもなく、自由に動のけたので、好きなところに移動して風景を楽しんだ。途中、滝の見える(輪島市の男女滝を、十倍デカくしたような)大変眺めの良いところで一旦停車し、一時間半ほどでキュランダに到着した。

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のと鉄道が観光客向けに高い料金でサービスを提供し、運行を続けられなかったものかと、ふと考えたがやはり無理そうだなと結論。キュランダではレインフォレステイションというアトラクションをつけると合計で一人175ドル。高いなとおもったが、楽しそうなので参加した。

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キュランダの印象は、熱帯雨林にできた軽井沢と言えば想像つく人は多いのではないか。黄色い花を咲かせる豆科の大木、アカメガシワに似た木、木本シダなど見たことのない植物が生い茂っていた。
駅から少し歩くとみやげ物、衣類、レストランが立ち並ぶ一角があり、その奥にバタフライコンサーベーション、バードサンクチュアリ、コアラ抱けます、のコーナーがあった。それぞれ16オーストラリアドル。セットでお得なチケットもあります。ここでようやくキノコらしいキノコ発見、ベニタケの仲間と、テングタケの仲間(たぶん)を見られた。

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投稿者 赤石大輔 : 14:42 | コメント (2)

年末ケアンズ旅行3

2日目

朝五時半に起床、グリーン島の朝日を拝む。私の他に数組日本人のグループが日の出を見にきていた。これは日本人の宗教観と強く結びついているのではないかと考察する。部屋に戻って二度寝したら、チェックアウトの15分前まで寝てしまった。

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船に乗りケアンズに帰る。グリーン島は日本人の女の子達がたくさんスタッフとして働いていた。ワーキングホリディというやつかもしれない。グリーン島以外でも、日本人はたくさん働いていて、英語ができなくても十分旅行を堪能できそうだ。
日本語の上手いオーストラリア人もいたし、動物園では、片言だか日本語による案内してくれるガイドもいた。日本人は良いお客さんだったんだろうな。これからは韓国、中国のお客が日本人よりふえるのかな。そうなるとせっかく日本語を勉強してくれたガイドはまた一から勉強し直しなので申し訳ないからこれからも良いお客でいられるといいな。

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ケアンズは海近くのホリディインホテルに泊まった。ケアンズの街をフラフラして、みやげ物や食べ物屋をひやかす。歩行者様の信号は変わるのが早く、かなり急いで渡らないといけない。途中、遅い昼食をとりにベトナム料理店に入り、フォーを食べる。チキンもビーフもおいしかった。商店街を見て気づいたが、空き店舗が目立っていた。不景気のせいだろうか。とか言いながら駅近くのショッピングセンターに到着。入ってみると、かほく市にできたデカいジャスコの様なモールだったので、以降ここをジャスコと呼ぶこととした。コーヒーをのみながら、ジャスコができたから街が寂れたのかもしれないなと推測。この後、本屋とか電気屋とかを見てまわりたかったがナイトズーの予約をしていて、バスの時刻か迫っていたので、パンツと明日の朝ご飯のみ購入してジャスコを去る。

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午後六時にバスに乗ってナイトズーへ。こちらもかなり人気のコースの様だ。到着してすぐに夕食。バッフェで、ビールも飲み放題。地元のビールだとおもうが生でとても美味しかった。銘柄はわすれた。ナイトズーは爬虫類、両生類の水槽と、カンガルーに餌やり、あとコアラ抱けますのコーナー。コアラ抱いての写真撮影は16ドル。かなり可愛のでずいぶん悩んだが諦めた。

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オーストラリアといえば、私の世代はエリマキトカゲだ。エリマキトカゲのおおきな看板を前に、動物ワクワクランドの関口宏と小林亜星の笑顔が浮かんだ。あの金バッチほしかったです。そしてクロコダイル。淡水クロコと海水クロコがいて、淡水の方が、おとなしく口も細かった。海水の方は口も大きく獰猛な感じだった。オーストラリア人はこのワニをナイフ一本で仕留めるのだから大変たくましいものだ。 え、違うの。

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コースを巡り終わるとまたテーブルでビール、ギターおじさんが出てきていろいろ歌って、フォークダンスもやって盛り上がって終了。全部で132オーストラリアドルは満足度高かったです。

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投稿者 赤石大輔 : 14:35 | コメント (2)

年末ケアンズ旅行2

今回ケアンズそしてグリーン島を選んだのは、生態学者として、というより単なる生き物好きとして、オーストラリアという日本とは全く異なる生態系を持つ国の、さらにその島という環境でいろいろと動植物を見たい、という欲求による。
だから現地について初めて、訪問地が歴史ある観光地で、ブルジョワ向けの(そこまでではないけど)、例えばヘリコプターで島を上から眺めるとか、ウェルカムドリンクが飲み放題とか、朝食のビュッフェが32オーストラリアドルといったような場所、であることに気付いたくらい旅の目的は限定されていたものだった。そんなわけで朝食のデザート17オーストラリアドルは残念ながら断った。 1オーストラリアドルは88円。

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さて、いろいろとカルチャーショックも受けつつも、グリーン島はかなり満喫した。島は、一周が徒歩四十分ほどの本当に小さな島で、サンゴの死骸が積もってできたオーストラリアではよく見られる島である。アボリジニがかつてこの島を利用していたこと、1800年代から白人が入植し、早い段階からリゾートとして使われていたということ、熱帯固有の生物が生息せていることが、島の散策路に点在する数カ国語て書かれた案内板から断片的によみとれた。

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島内は熱帯雨林が形成され、様々な動植物、昆虫が生息すると説明があったとおり、島を縁取るサンゴの死骸でできた砂浜以外は緑の濃い葉っぱをもつ植物と、そこに着生するランやシダが生い茂っていた。しかし古そうで大きな木はあまり見つからなかったことから、もしかするとここ百年くらいでようやく出来上がった森なのではないかと推測した。ちなみにキノコは倒木からサルノコシカケ類が少しみられた程度だった。マーブルのコガネムシがかわいかった。

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午後は浜へ出て泳いだ。スノーケル、足ヒレ、全身タイツの様なラッシュガードはタダでかしてくれる。初めて熱帯のサンゴ礁の海で泳いだが、大きな鯛の様な魚、派手なカワハギのような魚、ファインディングニモにでてきたカクレクマノミなど綺麗な魚がたくさんいて楽しかった。事前に魚の見分けシート7オーストラリアドルを購入していたが、あまり使えなかった。あとでっかいシャコ貝もいた。少しクラゲに刺された。雨風が強くなってきたので、4時頃には上がった。

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夕食後、ナイトウォーク。宿のスタッフが島の生き物を紹介しながら一時間ほど歩く。英語なのでよくわからなかったが、島の成り立ちや、ランやシダなどの着生植物についてや、魚や亀のことなど詳しく教えてくれた。桟橋に行くと、ウミガメがたくさん泳いでいてかなりテンションが上がった。羽咋市の千里浜に一頭のアカウミガメが産卵に来ただけで、地域はかなり盛り上がったらしいが、その気持ちはよくわかる。カメさん可愛いよ。グリーン島は人が多過ぎるので産卵には使われないそうだ。

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続きます。

投稿者 赤石大輔 : 14:22 | コメント (0)

年末ケアンズ旅行1

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

年末は12月26日から30日にかけて、オーストラリアのケアンズに旅行をしてきました。

→ ケアンズの位置

真冬の雪の能登からオーストラリアの常夏の島へ、二つの世界遺産を持つこのリゾート地で、生物多様性を活用した観光を勉強しつつ、しばし"翅"を伸ばしてきました。お正月スペシャルとして、ケアンズ滞在記を何回かに分けて、紹介して行きたいと思います。よろしければお付き合いください。

12月26日、初日

関空からケアンズへ、夜8時の便に搭乗。到着は現地時間朝の4時半、日本とは時差が一時間なので、日本時間で朝の三時半に到着だ。飛行機ではあまり眠れず、現地に着いてから眠くなるという良くないパターンだった。

今回乗ったジェットスターという会社はかなり安い運賃のようだが、その分サービスも、割り切った感じだ。例えば食事やドリンクもオプション、映画のDVD貸し出しなどもオプション、その場でカード払いだ。まあ万人に必要なサービスというものはないし、必要な人は付け足すことができるのだから問題はない。しかし飛行機にのるだけでリッチな気分になれるのは昔話になった。機内食に憧れていた自分は、飛行機で当たり前にご飯が出てこないことを残念に思う。

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オーストラリアは南半球の国で、日本とは夏冬が反対、しかも目的地のケアンズは赤道に近い熱帯雨林地帯だ。クリスマスツリーが、椰子の木と一緒に並んでいる様子はかなりシュールだった。
ケアンズ空港はあまり大きくなく、また新しくもない空港で、小松空港の様な感じといえるだろうか。もう少し大きいか。早朝の到着だったので、店もほとんど空いていなかった。というか店がある様にはみえなかった。唯一空いていたカフェでコーヒーを頼む。メニューがわかず、このlong blackというのは普通のブラックコーヒーか聞いたら、そうだよというのでたのんだが、これはどうやらエスプレッソを薄めたやつらしい。そうとはしらず砂糖を断ったのは失敗だった。

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バスの時間になり、バス停へ向かうため空港をでると、朝の5時過ぎというのに蒸し暑い空気が私を包んだ。ようやく常夏の国に来たという実感を持つ。日本から着てきたダウンジャケットは抜いでいたが、フリースも脱ぎたくなった。幸いバス内はエアコンが効きすぎくらいだったので、フリースのまま目的地まで向かうことができた。エアコンが効きすぎ、はこの国のスタンダードの様だ。

空港からそのまま船に乗りグリーン島て向かった。 船は大型の脚が二つある高速艇で、ケアンズの船着場からグリーン島までおよそ四十分で結んでいる。船が8時半に出発なので船着場でに時間潰さなければならなかった。 船着場はたくさんのボート、おそらく個人用の、が並んでおり、ホテルも隣接していた。白人が自転車に乗ったりジョギングをしていて、お金持ちが多そうな雰囲気だった。それから結構黒人もいた。アボリジニかは分からなかったがケアンズではよく見かけた。その他には、もちろん沢山の日本人、韓国、中国、それからインド系の家族ずれ。家族でくるところなのねケアンズって。

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ここでオーストラリアのトンボを初確認。 小さなトンボ科のトンボだと思う。地面に這いつくばってマクロで近接撮影、なんとか成功した 。トンボは英語でdragonfly、今年辰年ということで、トンボも年賀状のモチーフに使っても良いのではないか。
そして、公園の芝生に生えていたイタチタケのようなキノコ。かわいい。

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続きます。

投稿者 赤石大輔 : 11:56 | コメント (6)