2012年08月21日
きのこで染める
8月21日
いきものマイスターの課題で,「能登らしい草木染め」の開発に取り組んでいるOさんと,きのこ染にチャレンジしました.
きのこや貝など,これまで余り能登では染物に使われてこなかった材料を使って,能登の里山里海を体感できる充実した染物体験をエコツアーとするのが目的です.
今回は,きのこにアカヤマドリとヒイロタケを使って染物をしてみました.
アカヤマドリは写真のようなイグチの仲間で大きくて派手なきのこです.
比較的味も良いきのこですが,能登では習慣がなくほとんど食べられていません.
こんな感じで若いうちはムシが少なくて良いですね.
フライパンで炒めるとお皿が黄色くなるほど色がでます.
これは染物にもなるのではということで,今回実際に染めてみました.
アカヤマドリで染物をされる方は結構いらっしゃるようですね.
今回はアカヤマドリの煮汁で絹の布を染めてみました.媒染には5つの金属を使い,比較をしてみました.
アカヤマドリは自然学校の保全林で今年採れたものを冷凍しておきました.
お鍋に入れ煮ます.良いきのこの匂いがしてきます.
だんだん色も出てきました.
布を投入,今回はテストなので小さな布です.
媒染.単に色素だけを布に付けても,後で水洗いしたら流れ出てしまいます.そこで,金属イオンで色素を布に固定する作業が媒染(ばいせん)と呼ばれる作業です.
ピンバッチを布に留めるようなイメージですかね.
再度,染め液に浸して完了.
じゃーん.緑がちょっとは行った感じのレモン色になりました.
媒染剤は,
鉄,アルミ
銅,チタン,錫
の順で並んでいます.
鉄が緑っぽくなりました.鉄イオンは黒っぽい色になるそうで,他の色素でも鉄で媒染すると黒っぽい色になるそうです.
次はヒイロタケ!いってみましょう.
ヒイロタケは,木材上に発生する名前の通り緋色,紅いきのこです.
一般的によく見られるきのこで,木材を分解する能力の高いきのこであると知られています.
鍋に入れて煮出すと,赤茶色い色が出てきました.
どんな色に染まるでしょうか.
布を投入!
今回も黄色っぽい色ですね.でもアカヤマドリより赤っぽいかな.
鉄,アルミ
銅,チタン,錫
の順に並んでいます.
銅で媒染したら,赤茶色になりました.結構綺麗な色になっています.
錫,チタン,アルミは金属の色がないからか,色に違いがでていませんね.
天然素材で染めるのは思いもよらない色がでて面白いですね.
さあいよいよ次回は,
ロクショウグサレキン!
いってみたいとおもいます.
きれいな青に染まるそうです.
お楽しみに!
投稿者 赤石大輔 : 2012年08月21日 18:00
この記事へのコメント
きのこ染め..気になっていて、こんなページも見つけたりしていました → http://blogs.yahoo.co.jp/uji_tawara/6887552.html 「能登らしい草木染」のチャレンジ、応援しています。
投稿者 ゆきのこ : 2012年08月22日 05:54
ゆきのこさま
ありがとうございます.私もそちらのページをみて参考にしました.
普通にみられるきのこが面白く染まるので,いろいろとためしてみたいと思います.
投稿者 akaishi : 2012年08月22日 09:08