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2010年11月16日

おらっちゃの森づくり運動

11月7日

おらっちゃの森づくり運動を開催しました.昨年からNPOおらっちゃと珠洲で炭焼き業をしている大野製炭のコラボで始まった植林イベントです.東京のNPOグリーンウェーブさんには,活動資金を提供していただいております.石川県庁の方々はじめ多くの方のご尽力によってこのような活動がもてたことを本当にありがたく思っています.

NPOグリーンウェーブの詳細はこちら ー>  NPOグリーンウェーブHP

この植林では,能登の荒廃した里山にクヌギを植えています.珠洲で製炭を営む大野製炭が,お茶炭用の炭を作るというチャレンジをされており,「里山の再生に繋がる重要な生業」ということで,その支援を目的としています.
この活動の特徴として,奥能登という過疎高齢化が進む地域で,里山をきっかけに都市との繋がりを作り,農村と都市の住民が協力して里山を保全していく,という目標で取り組んでいます.

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昨年はこの植林作業に32名の方が参加.今年は地元青年団,NPO,宝立中学校など,金沢から星稜大学,金沢大学,桜丘高校,泉丘高校OBなど多数参加いただき,なんと総勢120名が参加下さいました.
地元では参加者のお昼を準備,おむすびと豚汁の炊き出しは地元のお母さん方と,星稜大学の学生さんが協力して作業.珠洲の珪藻土コンロを使い,能登の炭を使った焼きおにぎり.お米ももちろん能登産です.

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植林した山は非常に痩せていて,固い地面でした.昨年はクワで穴を掘る作業をしたのですが効率が悪く,今回は事前に重機で1000個穴をあけておきました.苗もシロウトが植えやすいように作業を簡略化し,マニュアルを作りました.マニュアルはIターンで珠洲で生活している若者が作成.金沢大学が2007年から,能登里山マイスター養成プログラムを実施してることで,このように地域へ新しい人材が入り、活躍の場を見つけています.

参加者の移動にはバスをチャーター,植林準備に重機の借上げと,多くの方の協力と,NPOグリーンウウェーブからの寄付金がなければ実施できない大イベントでした.大野製炭からももちろん出費があります.

2時間ほどの作業で,850本ほどのクヌギが植えられました.この後10年という長い時間と手間をかけてようやく完成するクヌギ林です.とても気の長い作業ですが.珠洲の里山を守る大切な仕事といえます.また次回もこの植林イベントを開催したいと思います.毎年1000本を10年続け,10000本植えるのが目標です.

能登の里山を守る昔ながらの仕事,その仕事を応援するNPOという新しい仕事.面白い活動が能登の里山で展開されています.


植樹2010.jpg

投稿者 赤石大輔 : 2010年11月16日 18:18

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