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2010年11月30日

収穫祭

11月27日

NPOおらっちゃが運営しております直売所「おらっちゃの里山市場」で,収穫祭を行いました.おらっちゃの里山市場は,NPOが運営する地産地消と里山保全の推進をめざした直売所です.

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この市場では,(1)地元の農家さんに会員になっていただき,これまで廃棄してきた規格外品,(2)金沢大学が実施している能登里山マイスター養成プログラムで受講生達が環境配慮型農法で栽培している野菜,(3)NPOおらっちゃが保全しているビオトープ水田で栽培したお米などを販売しています.里山マイスターの受講生達は能登で環境配慮型農業を実践し生計を立てていくと望んでいる方もいらっしゃいます.この市場は彼らの販売実習の場としても活用してもらっています.珠洲市長さんもご来場くださりご挨拶いただき,地域のにぎわい創出ということでお褒めいただきました.

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なぜ私たちのNPOがこの直売所をやっているのか.里山保全のための取り組みとしては,地元の大小規模の農家さんを支援すること自体が能登の里山保全といってよいと思いますが,直売所の売り上げについては,NPOが作っているものは100%,会員の農家さんの販売品は売り上げの10%をNPOの活動資金にあてて,能登の里山里海保全に利用していきます.今後は加工品などの出品も展開していきたいと考えています.
まだ週1回土曜日のみの営業で、規模も小さいですが,規模が大きくなってきたときは周辺のスーパーや農協との軋轢も生まれてくるかもしれません.今はこの取り組みがうまくいくことを第一に考えています.

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さて収穫祭当日,雨の予報でしたが幸い曇りで,時折太陽も顔を出す程でした.寒さは厳しかったですが、かなりのお客さんにご来場いただきました.写真のように旧珠洲駅のプラットホームで販売しています.今回はレジを通ったお客さんだけで294人がお買い上げいただきました.

また,へんざいもんからはアゴだしを使った温かいおうどんをいっぱい200円で販売.寒かったので人気でした,150杯完売です.おらっちゃのメンバーはビオトープ水田で作ったもち米を使い餅つきをしました.お餅は大人気で長蛇の列になりましたが,実は前日もち米を水に浸け忘れてしまい,餅の蒸しあがりが遅れお客さんには大変ご迷惑をおかけしました.

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これから雪の季節なので,プラットホーム出の営業が難しくなるため,里山市場は,今年はこれでいったん終了です.来年は4月からまた再開したいと思います.

投稿者 赤石大輔 : 12:05 | コメント (0)

2010年11月25日

第141・142回へんざいもん

第141回 里山里海自然学校へんざいもん 平成22年11月13日 本日利用人数:37人
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<<本日のメニュー>>
品 名
・ご飯
・にゅうめん
・サバの味噌煮
・ポテトサラダ
・いもだこ
・焼きなます
・ハクサイのゴマ和え
・ニンジンの粕和え

本日は長野大学の方12名が里山アクティビティの実習で里山里海自然学校を利用され、お昼にへんざいもんで食事をされました。


第142回 里山里海自然学校へんざいもん 平成22年11月20日 本日利用人数:23人
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<<本日のメニュー>>
品 名
・ご飯
・味噌汁
・ポテトコロッケ
・五目豆
・煮豆
・柿なます

今回のおすすめは”いもだこ”です。
今月のお勧めレシピ,詳細はこちら →
のとの郷土料理百選

投稿者 赤石大輔 : 10:31 | コメント (0)

2010年11月16日

おらっちゃの森づくり運動

11月7日

おらっちゃの森づくり運動を開催しました.昨年からNPOおらっちゃと珠洲で炭焼き業をしている大野製炭のコラボで始まった植林イベントです.東京のNPOグリーンウェーブさんには,活動資金を提供していただいております.石川県庁の方々はじめ多くの方のご尽力によってこのような活動がもてたことを本当にありがたく思っています.

NPOグリーンウェーブの詳細はこちら ー>  NPOグリーンウェーブHP

この植林では,能登の荒廃した里山にクヌギを植えています.珠洲で製炭を営む大野製炭が,お茶炭用の炭を作るというチャレンジをされており,「里山の再生に繋がる重要な生業」ということで,その支援を目的としています.
この活動の特徴として,奥能登という過疎高齢化が進む地域で,里山をきっかけに都市との繋がりを作り,農村と都市の住民が協力して里山を保全していく,という目標で取り組んでいます.

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昨年はこの植林作業に32名の方が参加.今年は地元青年団,NPO,宝立中学校など,金沢から星稜大学,金沢大学,桜丘高校,泉丘高校OBなど多数参加いただき,なんと総勢120名が参加下さいました.
地元では参加者のお昼を準備,おむすびと豚汁の炊き出しは地元のお母さん方と,星稜大学の学生さんが協力して作業.珠洲の珪藻土コンロを使い,能登の炭を使った焼きおにぎり.お米ももちろん能登産です.

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植林した山は非常に痩せていて,固い地面でした.昨年はクワで穴を掘る作業をしたのですが効率が悪く,今回は事前に重機で1000個穴をあけておきました.苗もシロウトが植えやすいように作業を簡略化し,マニュアルを作りました.マニュアルはIターンで珠洲で生活している若者が作成.金沢大学が2007年から,能登里山マイスター養成プログラムを実施してることで,このように地域へ新しい人材が入り、活躍の場を見つけています.

参加者の移動にはバスをチャーター,植林準備に重機の借上げと,多くの方の協力と,NPOグリーンウウェーブからの寄付金がなければ実施できない大イベントでした.大野製炭からももちろん出費があります.

2時間ほどの作業で,850本ほどのクヌギが植えられました.この後10年という長い時間と手間をかけてようやく完成するクヌギ林です.とても気の長い作業ですが.珠洲の里山を守る大切な仕事といえます.また次回もこの植林イベントを開催したいと思います.毎年1000本を10年続け,10000本植えるのが目標です.

能登の里山を守る昔ながらの仕事,その仕事を応援するNPOという新しい仕事.面白い活動が能登の里山で展開されています.


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投稿者 赤石大輔 : 18:18 | コメント (0)

第140回 里山里海自然学校へんざいもん

第140回 里山里海自然学校へんざいもん 平成22年10月30日 本日利用人数:15人
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<<本日のメニュー>>
品 名
・ご飯
・すりわり汁
・サバの味噌煮
・煮しめ
・おから
・ニンジンとピーマンのきんぴら
・やたら

本日は台風が近づいていたせいか、とても風が強くて寒い日でした。こんな日は温かい汁物がほしくなりますね。本日のすりわり汁には、一本シメジが入っていました。やわらかくて、おいしかったです。
ご飯はマイスターの新米でした。やっぱり新米はおいしい!!

今回のおすすめは「すりわり汁」です。


今月のお勧めレシピ,詳細はこちら →
のとの郷土料理百選

投稿者 赤石大輔 : 09:52 | コメント (0)

これからの里山論

10月30日,31日と大阪市立自然史博物館で,「2010年代の里山シンポジウムーどこまで理解できたか、どう向き合っていくかー」に参加してきました.

COP10でも里山イニシアチブなどが掲げられ,里山=持続可能なシステムという良い面ばかりが強調され,もてはやされています.今回のシンポジウムでは,このように理想化された「里山」像は実際のところ、どのくらい持続可能だったのか,という問いから始まっています.

第1部:里山とは何か.では,「そもそも里山は自給的システムであったのか」の検証で,大阪という大都市へエネルギー資源を供給するため,近隣の里山は炭や薪を生産し輸出していたということでした.そして関西方面の都市周辺の里山はかなり激しく利用され,はげ山化,草地化が進んでいた.資源をめぐる集落間の争いもあったなど,これまで強調されていた持続的な里山のイメージとはずいぶん違う状況だったようです.

第2部:里山をどうするのか?では.放置され姿を変えていく里山の現状をナラ枯れやマツ枯れの研究とともに紹介.放置された里山は遷移して常緑樹林になるというのが一般論ですが,キクイムシなどの害虫が木を枯らし,思った以上に早く遷移が進むという事実は初めて知りました.春日大社や金閣寺の風景もこの数十年でずいぶん姿を変えているということです.
自然の回復力というか,人間が関与しなくなることで,極相林に戻ろうとする力が様々な角度から働いて,予想以上の速度で里山がなくなっていくことが判りました.

2部後半では,人と離れてしまった里山を,それでは今後どうしていくのかというテーマです.栃木の例は,行政がある程度支援して,コナラを初め里山の木材を効率的に伐採搬出し,販売するルートづくりの話でした.里山の資源がお金になることを示すことで参加者を増やす,という実践を紹介していただきました.また滋賀県の里山林を地域で保全していくための道具として,薪ストーブの普及をしている活動も面白かったです.どちらも非常に参考になりましたが,能登に適応させる場合「誰が,どのようにコーディネートするか」が課題です.シンポジウムでも,里山の新しい共有,新しい担い手,コーディネーターが必要であると言う意見で一致していました.私はNPOおらっちゃがそれを担うことができるのではないかと考えています.

総合討論では,「資源を外から持ってきて消費する生活はもうすぐできなくなる,ということは判っている.いまから里山をうまく利用していく方法を考えなければ成らない」ということでした.里山イニシアチブでは大きな目標を掲げていますが,日本国内においては都市周辺部の里山を公園的に管理していくだけに終わらず,中山間地の里山を資源として捉え管理していく仕組みを作り上げていかなければ成りません.

2010年,里山の現状を改めて振り返り、これからの10年、20年先の日本の里山,能登についていろいろと考えることができました.

投稿者 赤石大輔 : 09:51 | コメント (4)