2009年12月03日
里山里海アクティビティとは?
11月29日から12月1日まで,第一回能登総合シンポジウムが珠洲市商工会議所で開催されました.
29日は,「里山里海アクティビティ」キックオフシンポジウム
30日は,「大気観測・能登スーパーサイトプロジェクト」第1回学術シンポジウム
1日は,パネル討論:能登における教育研究の新展開
併催:「写真家・足袋抜 豪/里山里海からのメッセージ」
といった3日間の長いシンポジウムでした.
ここでは,自然学校が関係する「里山里海アクティビティ」キックオフシンポジウムの報告をいたします.
そもそも里山里海アクティビティとは,何なのか?ご説明いたします.
金沢大学は、能登半島の里山里海を保全・活用し、地域再生を行う人材を育てる事業として「能登半島・里山里海自然学校」の設立,「能登里山マイスター」養成プログラムを実施しています.今後さらに成果を上げるために,(1)持続的発展を目指した地域での内発的活動の創出、(2)大都市と能登地域の交流活動を活発化させることが必要です。
そのために里山里海資源を活用したアグリビジネスやツーリズム等、地域の内発的活動を創出するとともに、都市圏の大学、企業、行政から若手の人材を能登に呼び寄せ、里山里海の保全活動を展開する事業を新たに立ち上げます.これが,里山里海アクティビティの概要です.
このアクティビティを実施するために,三井物産環境基金から,再び支援していただくことになりました.事業の主軸となる「協働ディレクター」を1名採用し,能登に配置することになります.この協働ディレクターが中心となり,地域内部から自発的な地域づくりを促進し,大都市圏の大学や企業,行政の協力のもと3年間でのべ1000人の若者・学生を受け入れ、里山里海の保全活動を実施することにより、地域内・地域外両面からの地域再生を目指しています.
29日のシンポジウムでは来賓挨拶に,
法 貴文(三井物産株式会社 北陸支店長)
泉谷 満寿裕(珠洲市長)
持木 一茂(能登町長)
におこしいただきました.
講演では,
佐藤 哲(長野大学教授)
「里山里海アクテイビティに何を期待するか」
竹田 純一(東京農業大・山村再生支援センター事務局長)
「能登の地域資源を活かす~地元学の視点から~」
栗田 和弥(東京農業大学専任講師)
「東京農大による能登の里山における継続的調査研究」
秋道 智彌(総合地球環境学研究所副所長)
「里海~能登半島からアジア・世界へ」
と,全国の大学などで実践されている事例を紹介していただき,これらと里山里海アクティビティの連携をめざすといった内容でした.
夜は参加者一同が珠洲市のレストラン「カフェ・ド・ランプ」に集まり,懇親会が開かれました.おいしい能登の食材を使った料理とお酒でとても盛り上がりました.
里山里海アクティビティがどのように地域と連携し,活動していくのか?まだまだ議論しなければならないことがたくさんありますが,自然学校,マイスター,NPOおらっちゃといった事業との連携で,能登にあたらしい風を起こしていきたいと考えています.
投稿者 赤石大輔 : 2009年12月03日 14:07