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2009年07月15日

生き物観察

7月15日

みさき小学校3,4年生の生き物観察会を実施しました.3年生25名,4年生17名の42名が体験しました.

9時30分に自然学校に集合でしたが,バスが2往復しないと全員集まれないので,先についた3年生は日陰で待機.

すると早速,さくらの木の下でダンゴムシ集めを始めました.

◎ 自主的に課題を探すことができる.

「生き物観察」については,上記項目満点で達成です.とても優秀な生徒達,すばらしい!!

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私も一緒になってダンゴムシを集めていると,一人の女の子がトコトコ近づいてきました.昨年も生き物調査に参加してくれた子で,挨拶に来てくれたようです.

◎ 自分からすすんで挨拶できる.

「赤石さん,顔,丸なったねー!」
・・・・えっ!!ちょっ!マジで!!ガーン.この1年でちょっと太ったようです.あー,ショック.

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さて,4年生も到着しましたので,気を取り直して出発です.はじめに自然学校の保全林で,里山の話をしました.里山を整備する意味,里山に住む生き物,里山の恵みであるキノコについてなど現場でお話ししました.

食用になるコシアブラの葉っぱをちぎってにおいをかがせてみると,「ウドみたい」という意見.

◎ これまでの経験と照らし合わせて思考できる.

お家で山菜を食べる機会がある子は,山菜特有のにおいがわかったようです.しかし「くさい」という意見が多数.子供達には山菜の香りはまだ早かったかな.

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次にビオトープで生き物観察を行いました.ビオトープにタモを入れて生き物を探す体験はとても楽しかったようです.5人グループに分かれてそれぞれ生き物を発表してもらいました.

ビオトープ造成3年目ですが,クロゲンゴロウの幼虫が多数見つかりました.
クロゲンゴロウは石川県のレッドデータブックに「準絶滅危惧種」として記載されている希少種です.能登の希少な生物に直に触れることが出来て,子供達にとっても重要な体験が出来たのではないでしょうか.

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その他,アマガエル,イモリ,オオコオイムシ,マツモムシ,ギンヤンマ,イトトンボの仲間など,多数の生物が30分ほどで観察できました.

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「楽しかった」「もっとやりたい」という声が多くて良かったです.

かなり暑くて子供達の体調が心配でしたが,みんな最後まで元気に活動してくれました.

彼らには,秋に保全林で保全活動に参加してもらう予定です.
3年目でようやく1年間を通した実習が出来るようになりました.
「能登の小学生は里山里海について深く理解している」
という良い前例になればと思っています.

投稿者 赤石大輔 : 2009年07月15日 16:37

この記事へのコメント

すばらしいですね!将来について、何かと悲観的な思考が多い私ですが、ちょっと安心しました。

投稿者 林直樹 : 2009年08月03日 23:08

林直樹様.

有難うございます.能登の子供達に地域の自然を知ってもらう活動を行っています.徐々に大きな活動になってきました.
来週は,一般向けにキノコ観察会をします.地域の方々が里山里海を地域の宝,資源として活用できるようなお手伝いをしていきたいと考えています.秋にまた能登へ来てください.美味しいきのこ料理を振る舞いたいと思います.

投稿者 akaishi : 2009年08月04日 10:40

おお、いいですね!今度は釣り竿持参で行きます!キノコ+イワナ料理だったら感動ものですね。

投稿者 林直樹 : 2009年08月04日 18:27