2008年11月24日
2つの保全活動
11月22日
この日は朝から夕方までメイトの方々と保全活動を行いました.
朝8時半集合.前の日は雷とみぞれが降るあれた天気でしたが,この日は曇りで何とか作業が出来ました.
今回の作業は,環境省の生物多様性保全事業の一環で,三崎町粟津にある休耕田でビオトープ創設のため,草刈りを行いました.
休耕田を水鳥の生息地として活用するために,常時水がたまっているような状態にします.そのために田んぼだったエリアを掘り起こし,一部は島にしたり溝を掘ったりと,様々な環境を作り出します.こういった休耕田を利用したビオトープは佐渡などで行われていますが,まだまだ手法は確立されていないようで,私たちも試行錯誤を繰り返しています.
ビオトープ化の作業は,地元の業者さんにもご協力いただく予定です.
今回は,ご協力いただく能登建設の方々30名が,ボランティアで草刈りの作業に参加してくださいました.
石川県内の,企業が参加する生物多様性保全の取り組みとしては,先進的な事例だといえるでしょう.能登建設さん有難うございました.
メイト15名を加え,総勢45名で草刈りをしました.作業はお昼までと考えていましたが,2時間足らずでヨシ原が昔の田んぼの姿に戻ってしまいました.早いし上手い!やはりプロの仕事はすばらしいですね.
今後は水路と畦の補修を行い,ごく一部ですが,春にはここに水辺ビオトープが出来ます.来年度,再来年度と作業を継続し,立派なビオトープにする予定です.
参加者からは,こんな事をしてほんとに野鳥がやってくるのか?という疑問をいただきました.
確かに奥能登全体から見ればこの場所はほんの点でしかありません.しかしこのような水辺は能登にほとんどありません.一定の面積の水辺を作ることで,多くの野鳥が飛来する可能性は高いと考えています.
先日もタンチョウヅルが珠洲の田んぼに降り立ちました.今年はコウノトリもやってきましたし,野鳥の飛来する確率は他の地域よりずっと高いのです.希少なゲンゴロウ類なども生息しており,この地域で水辺のビオトープを作る意味は大きいといえます.
お昼は,マキストーブのある部屋で自然学校のスタッフが作ってくれたおむすびと豚汁を食べました.ストーブの火が冷えた体を温め,手作りのお昼ご飯でつかれも回復しました.
午後からは,雑木林でマキ作りの作業です.こちらは環境相循環型社会支援事業.講師の方をお呼びして,今日はチェーンソーの使い方を教えていただきました.
うっそうとして入ることも出来なかった雑木林が,日ごとに明るく広がっていく様子はとてもいい気持ちです.
そろそろ野外での作業はしんどくなっていましたが,もう2,3回は作業を行いたいと思います.
投稿者 赤石大輔 : 2008年11月24日 21:42