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2008年01月30日

スキー合宿

1月25,26日

みさき小学校5,6年生のスキー合宿に同行しました.
能登にはスキー場がないので,白山市までバスで行かなければなりません.
今回は,1泊2日の日程で,初日は 一里野温泉スキー場 ,二日目は瀬女高原スキー場でスキーを体験しました.

当日は,雪が降っていましたが,吹雪くこともなく,気温も寒すぎず,
雪質もまずまずのコンディションでした.
スキーは4,5年ぶりでしたが,体が覚えていて,結構滑ることが出来ました.
子供達も滅多に出来ないスキーを楽しんでいました.

さて今回私はただスキー旅行に参加したと言うだけではありません.
ちゃんと自然学校研究員の職務もまっとうして参りました!

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今回は,珠洲の子供達が普段見ることの無い奥山の動物たちについて,
雪に残った足跡を見ながら勉強しようということで,
「冬の里山の動物たち 〜雪に残った足跡から〜」というお話をさせていただきました.
雪に残った足跡の形で,どんな動物かわかるんだよ,という話から,
白山には,ツキノワグマ,ニホンカモシカ,ニホンザルなど,能登では見られない動物たちがたくさんいること,クマ,サル,イノシシが里山にたくさん増えてきて,田畑を荒らしたり,人を傷つけたりしていること.
その原因はたくさんあるのだけど,人間と動物の関係,里山のバランスが崩れて大きな問題になっているということを話しました.
子供達は,スキーで疲れていたと思いますが,最後までだれひとり眠らず話を聞いてくれました.

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翌日は,みんなスキー場のリフトやゴンドラから動物の足跡を探してくれました.
なかには,実際カモシカに出会った子もいたようです.
新しい知識を吸収して,これまで目に入らなかったものが,見えてくるということを実感してもらえたかと思います.

合宿が終わって,子供達に感想文をもらいました.
そのなかに,
「またスキーにいってゴンドラからカモシカに会いたいです,そのときは赤石さんにも会いたいです」と書いてくれた子がいて,ちょっと涙が出そうに.
私も得る物がたくさんあったスキー合宿でした.

「赤石さんにはスキーを教わってないけど,スキー合宿に参加してくれてありがとうございました」
というとっても律儀な子もいました(笑)

また機会があれば参加したいと思います.

投稿者 赤石大輔 : 18:14 | コメント (2)

2008年01月29日

シンポジウム終了!

 1月26日に,能登空港でシンポジウム 『里地里山の生物多様性保全〜能登半島にトキが舞う日をめざして〜』が,次いで27日には里山里海自然学校にて「里なびミニシンポジウム&研修会が開催されました.

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26日のシンポでは,能登の地域再生に,トキやコウノトリが再び野生復帰できるような環境づくりを目指してというテーマで,兵庫県立コウノトリの郷公園の研究部長さん,佐渡でトキの野生復帰計画に携わっている新潟大学の准教授などが講演され,昨年10月に行なった能登での調査をもとに,「能登半島には再びトキが生息できるような自然環境が潜在的に保たれている」と話されました.
180人の参加があり、会場は熱気に包まれた雰囲気になりました.

27日の 研修会 では,実際に珠洲の休耕田やため池などを参加者と周り,トキが再び生活できる場所はどういうところなのか,どんな動物,どんな植物,どんな環境がそこに必要なのか?ということを皆で学びました.
休耕田に水を張ったビオトープでは, 希少な水生生物が多数発見 され,生物の豊かな場所であることが証明されました.

地元三崎の方々にもご参加いただき,かつての,また現在の三崎の里山の様子についてお話を伺いました.

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今回来ていただいた講師の先生はこれを,「地元学」と読んでおられ,地元の方から学び,地元の良さを再発見することが,地域再生にとって最も大切なことだとお話いただきました.今回の研修会の資料など,自然学校にいくつか用意してありますので,どうぞ御気軽にご利用ください.

皆さんも,ご自分の地域で,「地元学」を始めてみませんか?


投稿者 赤石大輔 : 15:00 | コメント (0)

2008年01月20日

クロサンショウウオ産卵

1月19日

このところずいぶん冷え込んで,雪も少し降るようになってきました.
厳しい冬の生活は,原油価格の高騰もあって大変ですが,昨年は本当に暖かく雪のない冬で,いろいろなところで「やっぱり地球温暖化化ねえ.」なんて声も聞こえてきましたので,やはり冬はこうでないと,という気もしてしまいます.

ところが,この温暖化現象を連想してしまうような情報が,自然学校に届いてきました.
クロサンショウウオがもう産卵を始めた,というのです.

クロサンショウウオの産卵は雪解け頃で,昨年は小泊周辺では2月中頃に確認されました.
こちらを参照

私も小泊のため池を見に行くと,ありました.
2つのため池に,数個ずつ産卵してありました.

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今年は,一月近く早くなっています.
雪がないと,ふきのとうが早くから顔を見せたりしますが,
サンショウウオも春がきたと思ってしまったのでしょうか?
このまま無事育ってくれればいいですが,今になって寒くなってきたので,卵や孵った幼生が
死んでしまわないか心配です.

せっかく生き物の豊富な里山を残そうと思っても,地球規模の気候変動の影響で,
四季が乱れ生き物の生活が犯されてはお手上げです.

今後もサンショウウオの産卵の状況を把握していきたいと思います.
能登にお住まいの方で,ため池にクロサンショウウオの卵を見かけたら,ご一報いただきたいです.

投稿者 赤石大輔 : 21:38 | コメント (2)

2008年01月18日

国際研究交流シンポジウム

1月15日

里山里海自然学校にて,
「東アジア若手研究者による環境研究シンポジウム」
が開催されました.
ロシア、中国、韓国の若手研究者を交え,環日本海域のさまざまな環境や環境の保全・創造をテーマに学術交流シンポジウムを開催することになりました.
開会には,珠洲市長にお越し頂き,ご挨拶いただきました.

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参加機関を一覧してみると,
日 本:金沢大学
中 国:中国科学院大気物理研究所,中国環境科学院,河北省気象局
韓 国:釜慶大学校,忠北大学校,釜山大学校,ソウル大学校,漢陽大学校
ロシア:Russian Academy of Sciences
と,日本海を取り巻く各国の研究者が珠洲に集いました.
これは本当に画期的なことと思います!

2日間の日程で,
1日目「能登半島 里山里海自然学校」
2日目金沢大学自然科学研究棟G15
発表内容が1日目:能登セッション・テーマ「生態環境」,
2日目:金沢セッション・テーマ「大気環境」
となっています.

現在,中国は急速な経済発展を遂げ,世界の工場と呼ばれるほど,世界中の企業が中国内に工場を建て,様々な製品を生産をしています.
それに伴い,大量の大気汚染物質が放出され,日本にまで届いています.
また,拡大した農地が疲弊して砂漠化が進み,黄砂がかつて無いほど飛んできています.
そういった急速な大気汚染の問題を,いち早く正確に観測出来る場所が「能登」であるということで,各国の大気汚染研究チームが,スクラムを組んで能登でモニタリング調査を開始するという計画が進んでいます.

同時に,里山の研究もスタートする予定です.
里山は何も日本に限ったものではありません.よく似た気候を持ち,稲作という共通の農耕文化を持つ国々にとって,里山は生物多様性の観点で最も重要な拠点であることに違いはありません.
ですから,今回のシンポのテーマが,生態環境と大気汚染となったわけです.

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珠洲をはじめ能登の各地は古くから大陸側の諸地域と交流があった地域でもあり,今また,ここに若い世代の研究者が集い国際学術シンポジウムを開催することは,まさに「奥能登ルネッサンス」といった感じでしょうか?

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写真にありますように「奥能登スーパーサイト」という研究拠点を作りたいと考えています.
近い将来,この奥能登が,最先端の国際的な研究拠点となるべく,努力していこうと思います.

投稿者 赤石大輔 : 17:41 | コメント (0)

2008年01月08日

あけましておめでとうございます.

あけましておめでとうございます.
今年もよろしくお願いします.

2008年,今年も充実した良い年にしたいと思います.
自然学校は,能登の里山里海再生を実現させるべく,今年はさらに大きな活動を行っていきます.
そのため,早速1月から大きなイベントが盛りだくさんです.

まず,1月15日(火曜日)ー16日(水曜日)には,

東アジア若手研究者による環境研究シンポジウム
「若手研究者のネットワーク形成をめざして」
が開催されます.

実行委員長の木村繁男教授のお言葉を借りて,今回のシンポの主旨を紹介します.


 金沢大学環日本海域環境研究センターでは,中国,韓国,ロシアから若い研究者を迎え,日本の若手研究者と環日本海域のさまざまな環境や環境の保全・創造を主題にした学術交流会を持つことになりました.
 珠洲を始め能登の各地は古くから大陸側の諸地域とさまざまな交流があった地域であります.いま,環日本海域はさまざまな緊張が存在し,多くの解決すべき問題が横たわっております.そんななかで,若い世代の研究者が国際交流を深めるべく,歴史的にふかいゆかりを持つ地を選んで学術シンポジウムを開催するに至ったということにある種の感慨を感じさせます。
 シンポジウムはきわめて明るい雰囲気でなされるよう,また国際交流の実が上がるよう,関係者一堂、鋭意準備しております.ここに,シンポジウムのご案内をさせていただくとともに,多数の皆さまがご参加されますよう心からお待ちしております.


日本海周辺の若手研究者が珠洲に集い,国際的な視野で研究ネットワークを構築していこうという大きな意味を持ったシンポジウムです.今回は,「へんざいもん」から各国の研究者へ能登のごちそうも振る舞ってもらう予定です.


また,1月26日(土曜日)には,
金沢大学「角間の里山自然学校」シンポジウム
『里地里山の生物多様性保全〜能登半島にトキが舞う日をめざして〜』
が開催されます.

 金沢大学では、里地里山の再生モデル構築のため、能登半島をトキが生息できるような環境にしようという取り組みを始めています。
 そこで今回、生態学関係者や地域づくりの活動をしておられる方々に、コウノトリやトキの野生復帰に向けた活動の先進事例や、水田を重要な生息場所とする鳥類や昆虫などの特徴について講演していただき、能登半島の里地里山の再生・保全に向けた活動について今後の方向性を議論したいと思います。

こちらは,参加自由ですので是非皆さんにご参加いただきたいと思っています.

さらに,2月10日(日曜日)には,
第2回すず再発見フォーラム「よみがえれキノコ山〜奥能登の里山再生考〜」
を開催いたします.
日時:2008年2月10日(日曜日)13:30-16:30
会場 ラポルトすず,大ホール.
参加無料!

このフォーラムは,私赤石が初プロデュースいたします.
皆さんにわかりやすく,楽しく実りある会にしたいと思い,今から相当気合いが入っています.
このフォーラムについては,また後日ご報告したいと思います.

皆様,今年も里山里海自然学校をどうぞよろしくお願いいたします.

投稿者 赤石大輔 : 16:47 | コメント (2)