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2007年12月25日

クリスマスの過ごし方

12月25日

クリスマス,ちょっと日頃の自然学校の話題とは外れて,
現在愛用しているコンピュータ,Macのお話.

高校時代,Windows95が発売され,我が家にもパソコンが登場しました.
当時からMacの存在は知っていましたが,当時は非常に高価で,選択肢はなくWinを使い続けて来ました.
OS9までは使っている人たちが気の毒に思えるほどでしたが,OSXになり,機能も洗練されてきた4年前から,mac欲しーなーと思い始め,OSX10.4Tigerの発売を期にPowerbookG412inchを購入,これがかっこよくて,OSも使いやすく大変気に入りました.

20071225P-01.JPG

クリスマスプレゼントというわけではないですが,先日,仕事用に新しいmacbookを購入しました.
マックに関しては初期出荷には手を出すなと,優しい先輩が教えてくれていたので,
10月に新しいOSX10.5 Leopardが出てもすぐには飛びつかず,
最新プラットフォームSanta Rosaに変更となり,
バグフィックスも行われた12月に,満を持して購入となったわけです.

が,が,

様々なトラブルが発生しています.

1.無線LAN:Airmac Extremeを認識しない.
こちら にもあるように,Wi-Fi接続が不安定になります.Tigerの頃は非常に快適でしたが,Leopardにしたらだめ.遅くなったり,認識しなかったり.現在はLANケーブルで有線接続しています.うーんマックが管だらけでとってもスタイリッシュ(涙).

2.VPN接続が出来ない.
大学のメールをチェックしたり,予算管理をするためにはFirepassのVPN(Virtual Private Network)を
利用して,大学にアクセスしなくてはいけないのですが,まずintel macになってからはブラウザをRosettaで起動させないとVPNが使えません.RosettaはPowerPCのアプリをintelMacで使えるようにする大変便利な機能ですが,その分速度は落ちます.safariがネイティブよりも起動が遅い気がします.
さらに,VPNサーバのバージョンが古いためか,Leopardからだと「PPPdデーモンが開始しませんでした」という奇っ怪な文章と共に切断される症状が出ます.
このへんを見てみると,解決策が載っていて,試してみたところうまくいきましたが,再起動するたびにこの手続きを踏まないといけないようです.金沢大学でLeopardでVPNしたい方は参考にしてみてください.

3.RSSが使えない
RSSはお気に入りのブログなどが,新しく更新されるとそれを教えてくれる大変賢い機能です.更新を確認するために何度も足を運ばなくて良くなります.
これがLeopardではみられない.正確にはPubSubAgentというものがトラブルを引き起こすようで,これを終了させてやると読むことが出来るようになります.
しかしこれもエラーが出るたびにAgentを終了させる必要があり不便です.

4.XPがインストールできない.
MacがIntelチップで動くようになり,これはWindowsも動かせるんじゃね? とがんばった人たちのおかげで,Leopardになってからはmacでwinを動かすboot camp(ビリー?)が搭載されました.これは是非試してみようと思ったのですが,以前購入したXPのバージョンが古く,結局インストールできませんでした.SP2移行のインストールCDって手に入れることが出来るのでしょうか?

そんなこんなで,せっかく買ったmacbookちゃんも現在は2軍落ち.
この作業にクリスマス2日間のほとんど費やしてしまいました.
(それは結果として良かったのか悪かったのか?)
Tigerにダウングレードして使うか?これも新しく購入しなくてはいけない.
じゃあVistaをmacbookに入れて使うってのは?なんだか悲しい気分になりそうです.
もうすこしpowerbook&Tigerにがんばってもらおう.

その他の部分はLeopardになってからずいぶんと使いやすくなっているので,
年明けにいろいろとバグフィクスされて使用に耐えるような状態になってもらいたいです.

話題が大分マニアックになってしまいました.
うちのスタッフにもMac派がいるので,今回の話題は備忘録の代わりにしたいと思います.

投稿者 赤石大輔 : 18:32 | コメント (4)

2007年12月21日

周防の猿回し

12月15日

周防の猿回し,村崎さんご一家が能登へ公演に来られました.

自然学校の関連で,これまでに能登へは2度お越しいただいています.
今回はお猿が15才の安登夢くんに代わり今年デビュー3才の夏水ちゃん,猿を回すのは父・修二さんに代わって,息子の耕平さんになりました.

この日の公演は,飯田商店街と,若山公民館で,どちらも時間が無くて広報不足でしたが,飯田では120人,若山でも50人の見物人が集まりました.

20071215P-04.JPG

能登へは80年ほど前には,猿回しが巡業をしていたそうですが,近年は猿回し自体少なくなり,ご高齢の方でも猿回しを見たのは久しぶり,もしくは初めてという方が少なくありません.
子供達も大喜びでしたが,おばあちゃん達が「ほんとかわいらしいねえ」と笑顔で公演を見ていらっしゃったのがとても印象的でした.

猿回しというだけに,猿に芸を仕込むわけですが,たたいて仕込む方法は,猿の毛が抜けたり,表情が硬くなったり,寿命も短いそうです.村崎さんらは「本仕込み」といわれる古来からの方法で,たたいたりせずに芸を仕込むそうです.そうすると猿にストレスがかからず,毛並みの美しい猿になり,長生きするそうです.
その分,言うことを聞かせるまでに大変な時間と労力がかかるそうです.なぜ,昔の人は猿を大事にしたのか?そんな大変な苦労をして猿に芸を仕込んだのか?その点については疑問だったのですが,聞きそびれてしまいました.
ざっと考えられるのは,
1.猿が少なくて,手に入れるには難しく高価なものだった.
2.猿は神聖な存在でたたいたりすることは出来なかった.
3.昔の人は動物に対して優しかった.
ですが,1,2,3それぞれ少しずつ当てはまるのかなと考えています.

「猿と人間が一緒になって芸をする.」
里山で培われた人と自然の協働芸能といえるかもしれませんね.

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公演後,村崎修二さんは流石にお疲れのようでしたが,笑顔で,
「芸は身を助け,学問は身を滅ぼす,なんていいますけどね.
今度は芸と学問を結びつけるような試みをやってみたいですね」
とおっしゃって,次の公演先,七尾へ旅立たれました.

投稿者 赤石大輔 : 15:11 | コメント (0)

2007年12月17日

薪ストーブ

12月14日

自然学校の交流サロンに,ついに薪ストーブが入りました.
春から雑木林で保全活動を行ってきて,たくさんの薪が集まりましたが,
ようやくこれを利用して暖をとることが出来そうです.

20071215P-01.JPG

ちょっと無骨な感じですが,このストーブは,炭も利用できる優れものです.
詳しくはこちら ー>  明和工業ホームページ

里山の資源を利用しなくなり,里山に人が入らなくなっていきました.
人の関わりが無くなると,里山は急速にその姿を変えていき,これまでそこで
生活していた生き物たちもいなくなってしまいます.

里山に入って,里山にある資源,バイオマスを積極的に利用することが,
里山を維持する最善の方法なのですが,これがうまくいきません.
里山の資源を利用しなくても,輸入材や化石燃料を利用すれば十分生活でき,
しかもそれらの方がコストも安くあがるからです.

そうやって放っておかれた里山が日本中にあり,里山生物多様性の危機,
という深刻な状況にまで陥ってしまいました.

生活の中に里山の資源を利用出来ないか?
自然学校の中で薪を利用した暖房や調理の方法を紹介できないか?
そういった思いがこの薪ストーブには込められています.
自然学校にお越しの際はどうぞこのストーブをごらんになり,暖まっていってください.

最近,薪ストーブが次第に注目を浴びてきているようです.

ニュース 

消費者のバイオマスを利用したいという環境への配慮からもありますが,
やはり決めては原油の高騰です.
原油価格の高騰が私たちの生活をかなり圧迫していますが,
ちょっと手間のかかる薪ストーブが人気になるという,新しい流れを生んでいます.
これをきっかけに社会全体で生活の中に,里山の資源を利用するという大きな流れ
になっていけばと期待しています.

20071215P-03.JPG

ただし,里山の資源だけで現在の生活をまかなおうとすると,
日本の里山にある資源の量では全く足りません.
それはまた別の問題ですが,今後取り上げたいと思います.

投稿者 赤石大輔 : 12:56 | コメント (4)

2007年12月06日

秋,紅葉の雑木林

11月27日

珠洲市若山町中の集落で,40年ほど前から雑木林作りをされているNさん宅を訪れた.
若山町中の集落はかつて炭焼きが盛んに行われており,その形跡が雑木林に今も残っている.

Nさんは今年81才.教員をされていた40年前,卒業生が珠洲へ戻ってきたときに,みんなで集まれる場所を作ろうと,杉を植林されたのをきっかけに,ここに森林公園を作ろうと思われたそうだ.

植林された杉林を抜けると,コナラとアカマツが混生する雑木林にはいる.
そこには,様々な色のモミジが散在している.
炭焼き職人がコナラを切る際に,モミジを残すようにしてもらったそうで,
秋には,写真のように美しい紅葉をみることができる.
今年は紅葉が遅く,11月末まで美しい風景を見ることが出来た.

071127.jpg

戦後の拡大造林で,反対側の山はほとんど杉が植えられている.
ふるさとの風景を少しでも残しておきたい,そう思われたそうだ.
70年代に始まった松枯れの被害が珠洲にもやってきて,
「樹齢百何十年のアカマツが枯れたときは,本当に悲しかった.」
そうおっしゃっていた.

雑木林の頂上付近につくと,Nさんは足を止め,深呼吸をされた.

「私はこの先には一度も上ったことがありません.
この先に入ろうとすると,胸が苦しくなります.私はここに神様がいると感じます.」

とくに変わった様子のない林だが,Nさんにとっては,神聖な場所なのだろう.
自然を愛し,畏敬の念を抱く.そういう日本人の根源的な宗教観を,Nさんはお持ちなのだ.
私もこれ以上奥へ進む気にはなれなかった.

私は特に宗教を持ってはいないが,生き物に対する尊敬の念は持ち続けたいと思う.
神様がいるかいないか?という議論などしたくはない.
でも今,この場でNさんの足を止めている,Nさんの中にいる神様は,信じたいと思った.

Nさんは,多くの人にこの場所を見てもらいたいとおっしゃっていた.
ここは広くはないがとても美しい林だ.これまで大変なご苦労で,維持されてきたのだろう.
一人でも多くの方にここを見てもらうような機会を作っていきたい.

投稿者 赤石大輔 : 10:33 | コメント (0)

2007年12月01日

新たな決意で.

11月27日
「第三次生物多様性国家戦略」が閣議決定されました。

詳しくは持続可能な社会を目指す「サステナ・ラボ」さんをご覧ください.

この国家戦略にかかれている前文は,私たちが目指すこれからの社会をわかりやすく説明してくれています.わたしたち里山里海自然学校が能登で考えていること,みなさんに伝えたいことがたくさん含まれています.

ここに一部を紹介したいと思います.


前 文

地球上の生物は、生命が誕生して以来、およそ40億年の歴史を経てさまざまな環境に適応して進化し、その結果、未知のものも含めると3,000万種とも推定される多様な生物が生まれました。
これらの数え切れない生命は、ひとつひとつに個性があり、それぞれが網の目のようにさまざまな関係でつながっており、それが生物多様性の姿といえます。私たちが現在生活している地球の環境も、そうした生きものの膨大なつながりとその相互作用により、長い年月をかけて創られてきました。

私たち人類も生物であり、他の生きものとのつながりの中で生きています。まわりの生きものたちがいなくなれば、ヒトもまた生きていくことはできません。生物多様性の恵みがあることではじめて、私たちも暮らしていくことができるのです。
また、私たちは地域によって異なる伝統的な知識や文化を持ち、それらは豊かな生活には欠かせないものですが、多様な文化は各地の豊かな生物多様性に根ざしたものであり、地域ごとの固有の資産として必要不可欠なものといえます。

人類の誕生は、地球の歴史から見れば最近のことです。人類はこれまでに強大な力を獲得し、数を増やすことで地球生態系に大きな影響を与えてきました。
私たち人類は、たくさんの生きものたちに支えられている一方で、たくさんの生きものたちを絶滅させてきています。人類は過去の平均的な絶滅スピードをこの数百年でおよそ1000倍に加速させているともいわれています。しかし、科学技術が格段に進歩した現在でも、いのちを創り出すことができないのはもちろん、生きものたち同士の関係すら分からないことが多いのです。私たちのいのちは地球上のすべてのいのちとともにあることを謙虚に受け止めなければいけません。私たちの将来の世代が豊かに暮らすためにも、生物多様性を守り、その利用にあたって生物多様性に大きな影響を与えることのないよう、持続可能な方法で行う責任があります。

わが国は明治維新後、そして戦後に経済的な発展を成し遂げました。その一方で、南北に長く四方を海に囲まれ、本来豊かであるはずのわが国の生物多様性は失われてきました。 経済的な発展の重要性に比べると、生物多様性の豊かさが暮らしの豊かさにつながるということは忘れられがちでした。

日本人は、農業や林業、沿岸域での漁業の長い歴史を通じて、多くの生きものや豊かな自然と共生した日本固有の文化を創り上げてきました。しかし、近年の西洋文明との融合や科学技術の発達の中で、日本人と自然の関係は薄れ、それぞれの地域の自然と文化が結びついた特有の風土が失われつつあります。世界の人口が引き続き増加していくのとは逆に、わが国の人口は今後減少に転じ、100年後には現在の半分以下になるという推計もあります。それは100年前の明治の末とほぼ同じ人口です。
これまでの100年間のわが国の経済発展はめざましいものがありますが、人口が減少に向かう次なる100年に向け、わが国は、経済的な発展と豊かな生物多様性のどちらかを選ぶのではなく、その両方を実現しなければいけません。生物多様性の面からは、人口が増加を続けたこれまでの100年の間にさまざまな要因により損なわれてきた国土の生態系を、自然の生態系が回復していくのに要する長い時間を踏まえ、「100年計画」といった考え方に基づき回復していくことも必要です。

この第三次生物多様性国家戦略は、人と自然とのより良いバランスが確保され、人と自然が共生することを通して恵み豊かな生物多様性をはぐくむ「いきものにぎわいの国づくり」を目指して、生物多様性の保全とその構成要素の持続可能な利用を進めるための政府としての計画です。しかし、その達成のためには、それぞれの地域での地に足のついた活動がなにより重要であり、地方公共団体や民間企業をはじめとするさまざまな主体や多くの国民による協働が必要です。この国家戦略が示す大きな方針のもと、老いも若きも、そして男性・女性を問わずひとりひとりが行動することで、いのちにぎわう豊かな日本の未来を拓いていかなければなりません。



生物多様性と国の発展を100年のスパンで考える,という大きな目標が立てられています.これまで日本政府が「100年計画」という言葉を使ったことがあるのかわかりませんが,目先のことではなく21世紀の日本を本気で考えていく決意に感動しました.

振り返って,能登の場合,急速に過疎・高齢化が進むなか,
目標は「この10年で何が出来るのか?」のように思います.
自然学校が能登で何ができるのか?何を残すことが出来るのか?
そのことを毎日考えて,活動を広げる努力をしていますが,
時々,膝をつきそうになることもありました.
しかし,この前文を読んで,自分のやっていることは決して間違ってはいないと実感し,
今後も自然学校の活動に全力で取り組んでいこうと決心が出来ました.
これからも,どうぞよろしくお願いいたします.

投稿者 赤石大輔 : 11:24 | コメント (4)