金沢大学里山里海自然学校 HOME » キノコ日記

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2007年09月26日

マツタケ?

070922

立命館大学の吉田先生とクモの調査で山伏山に登りました.
この日は,山頂のお宮で儀式?というか催しがあり,
美しい笛の音が聞こえていました.

私はクモの調査を横目にキノコを探していると,
スダジイの下に驚くべきキノコが!!

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あー,おー,あれ?マツタケ?
スダジイ?なにそれ?
マツタケに非常によく似ているキノコですが,
出ている場所がおかしい.
アカマツがないのに何でこんなのが出ているのか?
とてもびっくりしました.

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手に取ってみると,なんだか柔らかいし,根本は細い.
黄色みがかかっていて,なにより独特のマツタケ臭が全然ない.
だんだんマツタケには見えなくなってきました.

自然学校へ持ち帰り,図鑑を繰ると,やっぱり出ていました.
「ニセマツタケ」Tricholoma fulvocastaneum Hongo
というのだそうです.

引用:マツタケより早くブナ科樹林下に発生し,黄色みを帯び匂いなし.

あー残念.というかそんな場所でマツタケが出るはずないのだから,
興奮するのもおかしいのですが.

珠洲ではまだマツタケは出ていないようです.
このニセマツタケが今年のマツタケの発生を期待させるものなのかどうか?
今後も継続調査を行っていきます.

投稿者 赤石大輔 : 17:54 | コメント (4)

2007年09月17日

三井物産の里山里海保全活動・下

16日
朝9時から,自然学校の管理する雑木林で,保全活動を行いました.
自然学校近くにある放置された雑木林で,今年春から伐採作業を行い,
かなり明るい林になってきました.今回も引き続き伐採作業と,
伐採した雑木をマキにする作業をして頂きました.

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この日もフェーン現象で大変暑くなり,30度を超えました.
このような状況で,雑木林でおこなう保全活動は大変過酷な物になります.
だから9月の涼しいときにやりましょうね!と言っていたのにこの暑さ.
参加者の皆さん,汗だくになりながらも作業をして下さいました.

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子供たちはボードに「自然を守ろう」など,メッセージを書き込んでくれました.
このボードは保全林の境界線を明確にするための看板として使います.
おかげでかなり作業も進み,保全林の整備はあと数回で終えることが
出来そうです.本当にお疲れ様でした.

お昼は,自然学校近くの伏見集会所にて,伏見のお母さん方が作って下さった
カレーと,お豆腐をいただきました.
お豆腐は大浜大豆と能登の海洋深層水を使い作りました.
できたてのお豆腐は本当に美味しかったです.

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お昼の後,水辺のビオトープを少し見学して,
15時から,いよいよお祭りに参加です.

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今回は祭りの開催日がたまたま休日になりましたが,
小泊の祭りは毎年9月16日と日で決まっていて,平日の時もあります.
小泊は神社に近い方から宮島,中島,旭浜と3つの集落に分けられ,
キリコはそれぞれの集落から合計3本出されます.

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参加者の皆さんには,珠洲市よりお借りした青いハッピを着て
祭りに参加してもらいました.
私は地元の方から祭りの装束をお借りして,着させて頂きました.
祭りの途中,キリコを急な坂を押して運ばなくてはならない場面や,
担いで運ぶ時など,小泊の方と協力して祭りを盛り上げることが出来ました.

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夕方は,集会所でお祭り料理をいただきました.
お祭りのごちそうも,伏見のお母さん方に作って頂きました.
中でもがんもどきは豆腐から手作の手間のかかった物で,
とても美味しかったです.

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珠洲市長さんもお忙しい中,来て下さりご挨拶していただきました.
また参加社代表で挨拶して下さった北陸支店長のお言葉に,
「環境基金を通して三井の掲げる「 良い仕事 」ができた」と
おっしゃって頂き,感激致しました.

美味しいごちそうをいただいた後,希望者を募って能登の祭りの
醍醐味である「よばれ」を体験させて頂きました.
よばれとはお祭りの時に,家にお客を招待して,
ごちそうとお酒でもてなすという風習で,
どんな人でも大歓迎の無礼講という,とても太っ腹なものです.
今回は,3軒のお宅に分散して呼ばれました.
その場で初めて出会った地元の方と都会から来られた参加者が,
一つの席で楽しく酒を飲み,語り合うという光景は,
とても不思議な物でしたが,人の距離を一気に詰められるヨバレの席は,
とても素晴らしい物だと感じました.
参加者の皆さんはヨバレの後,バスで 国民宿舎「能登路荘」
まで帰って行きました.

さて,私はここから本番,今年は最後まで祭りに参加するぞと,
意気込んで外に出て行きました!
祭りは後半戦,小泊を一周し終えてお宮まで帰る道のりです.
祭りの進行は遅れ気味で,普段なら午前2時にはお宮にはいるそうですが,
3時を過ぎてもまだ入っていきません.
しかし,祭りの参加者は子供たちまで皆元気です.
酔っぱらってる人も多くなってきました.
私もキリコを一緒に押しているのですが,
酔いも回り,睡魔がだんだん襲っていました.
そろそろ限界を迎えそうな午前4時,
ようやく御輿がお宮に入っていきました.
クライマックスは神社の境内にわらを敷き,火をつけて,
燃えさかるわらの上をキリコを担いだ若い衆が何度も通過するという
ものすごい展開となりました.4時を過ぎているにもかかわらず,まわりには
小泊の方が大勢集まってきています.
御輿に続きキリコもお宮に入り,祭りの全行程が終了となります.
ここで私自信も完全に終了,最後はご近所のお宅におじゃまして倒れるように眠りにつきました.

17日
最終日は9時から鉢ヶ崎ビーチで植物の観察をし,
珠洲焼き資料館を見学して金沢へ帰りました.
途中お昼のお弁当は,伏見の農家レストラン「 典座 」の
お弁当をいただきました.
焼きおにぎりと煮物がとっても美味しかったです.

バスの中で3日間を振り返り,「能登半島自然学校」
の閉校式となりました.
多くの企画を詰め込みすぎ,私の段取りも悪かったので,
参加者の皆さんにご迷惑をかけた場面もありました.
しかし参加者の皆さんからはとても良い体験ができた,里山里海を実感出来たと
言って頂き,本当にうれしかったです.
午後2時半,
金沢駅にバスが到着して,解散となりました.
参加者の皆さん,本当にお疲れ様でした.

今回のイベントには,多くの方々にご協力頂きました.
特に小泊の住民の方々には神聖なお祭りに参加することを
許して頂き,心より感謝致します.

食事の準備をして頂きました伏見のお母さん方,
保全活動をサポートして下さった里山里海メイトの方々,
泉谷市長はじめ珠洲市役所の皆さん,金蔵学校の皆さん,
里山里海リーダーの皆さん,
本当にどうもありがとうございました.

雨が降る降ると言われ,それでも3日間何とか降らずに
企画をこなすことが出来ました.お天道様とお祭りの神様も感謝です.

また来年,このような企画が出来たらと思っています.
これからもどうぞよろしくお願い致します.

投稿者 赤石大輔 : 22:43 | コメント (6)

三井物産の里山里海保全活動・上

9月15−17日

三井物産社員ご家族36名が,里山里海の保全活動と,
キリコ祭りの体験のために能登へ来て下さいました.
また金沢から,角間の里山研究員の中村さんと 里山里海リーダー4名
スタッフとして参加してくれました.
三日間の様子をお伝えしたいと思います.

15日
東京,名古屋,大阪の方々が金沢駅に集合し,午前11時に貸し切りバスで出発.
1時に輪島市の金蔵に到着し,お寺のレストラン「 木の音(こえ)」で昼食をとりました.

金蔵は平安時代から続く集落で,美しい棚田風景を見ることが出来ます.
過疎,高齢化が深刻な状況にありますが,ここ金蔵は
「金蔵学校」 という地域興しNPOが地元で活躍されており,
お盆の 万燈会(まんとえ) というイベントを開催されたり,
金蔵米(きんぞうまい)というお米や,そのお米を使った米蔵金(まいぞうきん) という純米酒も造られています.

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木の音で美味しいお弁当をいただきながら,
3日間の「能登半島自然学校」の開校式を行いました.
その後,お寺の本堂で金蔵学校代表の石崎さんから
金蔵学校の取り組みを紹介して頂きました.

その後,台風のせいか30度を超える蒸し暑い日となりましたが,
皆さんには金蔵の美しい棚田風景を見て頂き,
今年3月に開設された「金蔵自然文化研究所」の見学をして頂きました.
トイレも新しくなり,研究所としての準備も整いましたので,今後は様々な調査
を金蔵で行い,この研究所を利用していく予定です.

バスに乗り,珠洲へ向かいました.
自然学校についてから早速,里山里海についての講義がスタートです.
今回は,観光旅行という事ではなく,保全活動と勉強をしに行くのだと,行って頂きましたので,
みっちりとお勉強スケジュールを組ませて頂きました.
中村教授,宇野教授から自然学校を中心とした能登での取り組み.
里山マイスターについての紹介をして頂きました.
みなさん遠くからお越しいただいて,とてもお疲れだったと思いますが,
2時間しっかりと講義を聴いて下さいました.


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休憩の後,7月にオープンした「里山里海学習館」を見学.
珠洲の里山に生きる希少生物や自然学校の保全活動について,
私から説明させて頂きました.

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長い長い移動と講義の後,珠洲の民宿へ向かいました.
初日は「 さいもん」「 まつだ荘」「 山中荘 」の3つの民宿に分宿となりました.
珠洲の民宿はどこへ行っても美味しいお魚の料理が味わえます.

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明日は保全活動に祭り体験と,ハードなスケジュールになっているのですが,
美味しい料理に楽しい会話も弾み,ついついお酒も進んでしまいました.
明日の活動は大丈夫でしょうか?

投稿者 赤石大輔 : 16:46 | コメント (0)

2007年09月13日

珠洲にまできたナラ枯れ

9月2日

千葉からのお客さんと宝立山付近を散策.

宝立山は,標高469メートルと,高くはない山ですが,
マツタケの出るアカマツ林から,コナラ・ミズナラなど広葉樹林,
そしてブナ林まである面白い山です.

見晴らしの良い場所から,向こう側の山を見ると,赤く色づいた
木がたくさん見えました.
はじめは松枯れかなと思いましたが,どうやらミズナラのようです.
ついに,珠洲にまでナラ枯れの被害がやってきてしまいました.

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ナラ枯れ(ならがれ)とは,ミズナラやコナラが集団で枯死する現象で,
原因はカシノナガキクイムシという昆虫です.
カシノナガキクイムシが,ナラ類に穴を開けて巣を作り,
その中で菌を培養して繁殖します.

このキクイムシは輸入材に紛れて日本に入ってきた外来種ではないかと考えられています.
日本のナラ類はムシと菌に対する抵抗性を持っていないので,一斉に枯れてしまうようです.

詳しい情報は ー>  こちら 
または ー>  鎌田直人東大助教授(元金沢大学助教授)のお話

ナラ枯れは3年目をピークに徐々に沈静化し,
山のミズナラが全部枯れてしまうと言うことはないようですが,
ミズナラは集団で枯れるので景観上見苦しい点や,
一時的にミズナラの量が減り,ミズナラに依存している生物への影響が懸念されています
(たとえば美しいチョウのミドリシジミの仲間は葉を,ツキノワグマは種を食料にしています).

私は金沢大学のキャンパス内に発生したナラ枯れの被害を
2003年から調査していましたが,2007年の現在も,
まだまだ被害は継続しているようです.
キャンパス内はミズナラは少なく,コナラやアベマキが多いので,
大被害二はならないのですが,じわじわと枯れていく様子で,
被害が長引くのではないかと心配しています.

また,珠洲でのナラ枯れは重要な問題をはらんでいます.
須須神社などにある,スダジイの巨木が,
このキクイムシによって枯れてしまうかもしれない.ということです.
地域の大切な財産が,外来種によって壊滅されられてしまう例は,
アメリカザリガニ,ブラックバスなど,珠洲でも深刻化していますが,
さらに一つ問題が出来てしまったようです.

珠洲でナラ枯れが見られたのは去年か今年からですから,
再来年あたり大発生の時期が来そうです.
それまでに,詳細な調査と,適切な対策手段を講じておく必要があります.
10月には研究者が珠洲へ調査にはいるようですので,
そのときに,良く話を伺おうと思います.

投稿者 赤石大輔 : 12:13 | コメント (0)

2007年09月05日

里山検定

珠洲では8月に珠洲検定というのがありました.
私は残念ながら参加出来ませんでしたが,次回は是非参加したいと思います.

詳しくはこちら → 珠洲青年会議所へ

私たち自然学校のホームページにも,実は里山検定というのがあるんです.
角間の里山HPから,問題に挑戦することが出来ます.
リンクはこちら → 里山検定へ(現在は終了しました)
里山についての知識や,角間の里山で見られる生物などが出題されています.
現在は初級編が公開されていますが,これがなかなか難しく,私も合格点ぎりぎりの16点で何とか
クリア出来ました.

satoyamakentei.JPG

以前「広報すず」に書かせて頂いた文章の中に,ヒントも込められています.
皆さんも是非,チャレンジしてみて下さい.

チャレンジ結果をコメントでいただけるとうれしいです.

※ 現在はwindowsのインターネットエクスプローラー5.5以上で作動するようです.
マックでは残念ながら作動しません(私もマック派なので残念です).

投稿者 赤石大輔 : 16:05 | コメント (2)