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2007年08月23日

大学生対象の能登半島・里山里海体験実習

8月11日〜13日

平成19年度大学コンソーシアム石川・単位互換事業,
「能登半島・里山里海体験実習」が開講されました.
前期集中講義ということで,2単位を取得出来ます.
石川県の大学生16人が参加されました.

本講義では,能登の里山里海の現状に直接触れながら,
自然共生・環境配慮型の地域再生への取り組みについて,
住民・自治体等と一緒に考える契機とすることを目的としています.

当日の講師陣を紹介しますと,
中村浩二(金沢大学)
辻井 博(石川県立大学
池田幸應( 金沢星稜大学
A.Kambu(国連大学,IICRC
草光紀子( 環境公害研究センター
赤石大輔(「能登半島・里山里海自然学校」)
坂井恵一( のと海洋ふれあいセンター
奥能登農林総合事務所スタッフ(山本敏弘 整備課長ほか)
といった豪華メンバーです.
私も講師の一人として参加させて頂きました.


実習プログラムは,以下の通りで,

8月11日 金沢⇒ 能登空港
⇒ 輪島市(千枚田)⇒ 能登町(農業用ダム)⇒ 珠洲市(圃場整備)
⇒ 宿舎にて講義

8月12日 里山里海学校(施設見学・講義)
⇒ 粟津川魚道見学 ⇒ 粟津ビオトーブ見学 ⇒ 炭焼き見学
⇒ 宿舎にて講義

8月13日 能登町(のと海洋ふれあいセンター,講義・海洋生物観察)
⇒ 輪島市(金蔵地区,伝統文化と地域活動)
⇒ 金沢大学着

3日間みっちり実習を行って頂きました.

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多くの学生たちにとって,能登は初めての訪問となり,
過疎高齢化が進む能登の里山の現状について目の当たりにし,
ショックもあったようです.
講義では,これからの日本の農業について辻井先生にご説明頂き,
学生たちからも意見が飛び交い,熱い議論になりました.

ハードな実習を終えた後は, 民宿「瑞」さんで,
とても美味しい料理をいただきました.

夏休みに行われる2日間の充実した実習で,
能登の名所を巡り,現地の人々から生の声を聞き,里山の現状を知る.
そして能登の美味しい山海の幸をいただき,
最後には2単位も取得出来る!
僕らの学生時代にこんなお得な実習があったでしょうか!?
ちょっとうらやましくも感じてしまいました.

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また次回も実施したいと思います.
皆さんお疲れ様でした.

投稿者 赤石大輔 : 16:49 | コメント (0)

2007年08月20日

留学生がキリコ祭を体験

8月7日

金沢の留学生が珠洲でのキリコ祭りを体験しました.
総勢30名の留学生が金沢から自然学校までバスをチャーターして出来てくれました.

今回は,珠洲伝統の「祭りごちそう」を作って食べる体験と,
7日に行われた「宝立七夕祭り」の見学が主な内容です.

まずは,自然学校のある三崎町小泊のとなり,伏見の集会場に集まって,
地元の方々と祭りについての談話を行いました.

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地元の方が,日本古来からのアニミズムの話や,
祭り本来の意味を教えて下さいましたが,ちょっと難しかったようです.
でも,「よばれ」という奥能登の祭りの風習は「とてもいい,よばれに参加したい!」「私の国もそうです」など,
よく理解してくれたようです.「ブレイコー」という素敵な言葉も覚えたようです(笑).
地元の方も,交流会に参加して良かったとおっしゃってくれました.

ミャンマーや中国の学生たちが,自分の国の祭りや料理について紹介してくれました.
地元の小学生からは,祭りで叩く太鼓のリズムを教えてもらいました.

能登の子供たちは,みんな祭りの前は集会所に集まって太鼓の練習をしています.
上級生が下級生に叩き方を伝え,大人たちはそれを見守る.
そんな中で先輩後輩の関係ができてきて,子供たちが地域の一員として認められていく.
小泊でもそんな文化がずーっと続いてきたそうです.

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私の育った町にはそういった文化があまり無かったので,とてもうらやましく感じてしまいます.
是非これからも地域の文化が継承されていってもらいたいです.

祭りごちそうは,地元のお母さん方に作って頂きました.
40人前のごちそうを作るのは大変だったと思います.ありがとうございました.
留学生はお膳に料理を並べる手伝いをしました.
最後にお刺身も到着し,全員そろって「いただきます!」
留学生の皆さんは,日本に興味を持ち,すでに1年以上暮らしている方々ですので,
好き嫌い無くみんな美味しいといって食べてくれました.
ビールも進み,2時間ほどみんなでわいわい騒ぎながら,お祭り料理を堪能しました.

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9時からバスに乗って,「宝立の七夕祭り」に出かけました.
宝立の七夕祭りは,キリコが町を練り歩き,最後は海に入っていく,非常にダイナミックな祭りで,
珠洲の名物の一つとなっています.

海に入っていく姿は勇ましく,キリコの後ろでは水中花火もあがり,
大変盛り上がる場面で,それを見るための「枡席」が用意されています.
枡席は高価ですが,遠くから来られた親戚などに見てもらうため,珠洲の方が結構購入するそうです.

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途中,雨に降られてしまいましたが,私もキリコの勇壮な姿を見て,
出店のビールも美味しくいただき,祭りを堪能しました.
留学生たちも大感動の体験となったようです.

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翌日は門前など,能登沖地震の被災地を訪れ,
過疎地に与えた地震の影響について考える実習に向かいました.
留学生の皆さん,お疲れ様でした.
また能登へ来て下さい.

投稿者 赤石大輔 : 22:01 | コメント (0)

2007年08月18日

親子の絆プロジェクト

お盆休みをいただいて,実家の群馬に帰っています.
が,連日の記録的な猛暑で,どこに行く気も起きず,だらだらと家で過ごしています.

8月4,5日

珠洲市とテレビ金沢の共催で,「親子の絆ジャンボリー」が鉢ヶ崎の広場で開催されました.

4日のお昼ご飯は,珠洲のサザエなど海の幸を使った「シーフードカレー」と,夏のカボチャなど山の幸を使った「野菜カレー」.
珠洲のお母さん方が作って下さいました.
どちらもとても美味しかったです.

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特にシーフードカレーは一番に売り切れてしまいた.
やはり珠洲のイメージは海の幸なんでしょうか?

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私たち自然学校からは,5日の里山里海体験ということで,
駐村研究員のMさん,Kさん中心に農家の方々に協力して頂き,
「トウモロコシ」と「スイカ」の収穫体験を参加者にしていただきました.

私はトウモロコシの収穫に参加させていただきました.
自然学校から少し走った,葭ヶ浦温泉の近くにトウモロコシ畑があります.
海が見える高台の畑は,素晴らしい景観で,こんな素晴らしいところで育った
トウモロコシはきっと美味しいはずです.

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実はこの畑は,事前に農家の方に体験用に作って頂いた畑です.
トウモロコシは,本来ならすでに収穫が終わっている時期だそうです.
8月5日にトウモロコシをタイミング良く収穫出来るように配慮して作って頂きました.

また,スイカはこの時期が旬ですが,農家の方にとっては収穫体験といって子供たちがたくさん畑にはいることは,あまり喜ばしいことではないようです.
なぜなら,収穫の際に茎や葉を踏んでしまうと,2個目,3個目のスイカの成熟に影響が出るので,収穫の際は本当に気を配って収穫されるそうです.
大きく甘いスイカで有名な珠洲のスイカは,農家さんの大変な苦労で作られている物なんです.

そういった,見えない部分での農家の方々のご苦労を教えて頂きました.
今回は,無理をお願いして体験させて頂き,ありがとうございました.
子供たちも,素晴らしい体験が珠洲での良い思い出となったと思います.

収穫体験の後,自然学校でお昼ご飯です.珠洲で作った「アゴだし」のお素麺をいただきました.アゴだしでとっためんつゆで食べるそうめんは,上品な味で本当に美味しいです.ぜひ皆さんに食べて頂きたいです.

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2日間の体験を終えて,閉会式になりました.
司会はアナウンサーの平見夕紀さん.学生時代からテレビで拝見していた「平見ちゃん」が,目の前に!
直接お話も少しさせて頂きましたが,かなり舞い上がってしまいました.

閉会の前に,少しだけ参加者の皆さんに,私たち自然学校の取り組みについて紹介させて頂きました.

この2日間,参加者の方々には,珠洲の美味しい食材を食べて頂き,美しい風景の中で過ごして頂きました.
そういった珠洲の素晴らしい食材や風景は,そこに住む人々が一生懸命作り上げてきた日本の財産であると思います.日本の財産をこれからも,日本人みんなで共有していきましょう.
そのために,私たちは,能登の人々がいつまでも元気に生活できる社会を作っていきたいと思います.今回の都市と農村の人々の出会いをきっかけに,これからも交流が続くことを願います.

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そんなお話をさせて頂きました.
(熱が入って気づけば15分も話をしてしまい,途中で×がでました.)

梅雨明けで一気に暑くなった2日間でしたが,皆さんお疲れ様でした.

投稿者 赤石大輔 : 21:16 | コメント (2)

2007年08月07日

輪島市で子供たちと昆虫採集

8月2日

輪島市の 三井健康の森 にて,子ども長期自然体験村に参加しました.

体験村について詳細はこちら →  輪島市こども体験村

この体験プログラムは,夏休みの2週間,
自然豊かな能登半島・輪島で石川県と横浜市の子どもたちが
さまざまな体験活動をしながら一緒に生活しましす.

自然体験をとおして,奥能登の里山里海について学んで頂きたいと,
貴重な13日間の一日をいただいて里山里海自然学校から,昆虫採集のプログラムを提供させて頂きました.

輪島市三井洲衛では”すえ”の名の通り,かつて焼き物が盛んな土地でした.
おそらくこの近隣の里山林では焼き物のために多くのマキが採られてきたと思われます.
健康の森のコナラなどを見てみると,萌芽更新により複数の幹が伸びている物を見ることができ,つい最近まで薪炭林として利用していた形跡を見ることが出来ます.アカマツなども残っており,子供たちへ里山の授業をするにはもってこいの場所でした.

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今回,昆虫採集ではバナナを発酵させた物と,地面に紙コップを埋めた落とし穴を林の中に仕掛け,捕獲する方法を採りました.角間の里山自然学校の 中村研究員 にもご協力頂き,準備をしました.

一日前に仕掛けたバナナトラップには,大きなミヤマクワガタやカブトムシの雌を捕まえることができました.子供たちの関心は,主にカブトムシ・クワガタでしたので,落とし穴は全く人気が無くて,ちょっと残念でした.手間は落とし穴の方がかかってるのに(涙).

さらに草地でのトンボやチョウを捕虫網で採集することもしてもらいました.
この日はとても暑くなり,大人たちでもとてもしんどかったですが,子供たちは夢中になって昆虫採集をしてくれました.

さて,午後からは捕まえた昆虫たちを標本にする作業です.
せっかく捕まえた昆虫を殺してしまうのは,とてもかわいそうですが,
標本にして,図鑑でしっかり調べることで,初めてその昆虫のことを理解し,
里山の生き物の豊富さを知ってもらおうと,今回は標本作りまでやってもらいました.

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作業は,毒瓶にいれて殺した昆虫を,発泡スチロールの板の上で脚や翅の形を整えて,虫ピンでとめるという所までやってもらいました.
気をつけて作業をしないと,チョウは鱗粉が手についてしまいます.
小さな甲虫は脚や触角がもげてしまいます.慎重な作業が必要になります.

しっかりと板に固定出来たら,図鑑で名前を調べ,自分が採集した昆虫の名前をみんなの前で発表してもらいました.
2−3時間小さな昆虫と向き合うことで,五感で昆虫の体の仕組みや色を覚えることができます.
暑い中大変な作業でしたが,子供たちにはそれなりに楽しんでもらえたようです.

夕食後,このひ一日の振り返りと,里山についてのお話をして終了となりました.
子供たちの心に,能登の里山と昆虫たちの思い出が少しでも残ることを期待しています.

(せっかくの野外活動なのに,写真を撮ることを忘れてしまいました,室内の写真ばかりでとても残念です.)

投稿者 赤石大輔 : 19:37 | コメント (0)