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2005年09月27日

里山案内

今日は田上小学校の生徒たちと一緒に,角間の里山に発生するキノコを採集した.
田上小学校の5年生は総勢100人程度いただろうか,聞くところによると,森の里周辺は宅地造成が進み,子供の数が増えているとのこと.
キノコグループは,そのうち男の子女の子半々で15人程度だった.男子,女子グループが一緒になって採集,という事にはならず競い合う格好になった.
キノコのなにが子供たちを引きつけるのか疑問であったが,やはり食べられるかどうかが一番気になるようだった.食べられるキノコが少ない事に少しがっかりした様子だったが,「マリオのキノコはどれ?」という疑問に,世代のギャップを感じていた私は共通の話題を見いだせたささやかな喜びを感じつつ,「たぶんテングタケの仲間だろう」と答えた.
しかし,男の子にとって見れば,キノコよりもカブトムシ,クワガタの方が何倍も魅力のある生き物である.もう9月末だというのにノコギリクワガタの♂♀が見つかって,男の子たちは最後までそれで遊んでいた.
予定では,キノコの森林内での役割について説明するはずだったが,今回は種類を教えるところまでで精一杯だった.騒ぎながらもしっかりとノートをとっているのは,やはり女の子グループだった.
tagami.jpg

投稿者 赤石大輔 : 20:05

2005年09月26日

里山のキノコ

私は,里山のキノコと,キノコを利用する昆虫の研究を行っています.ここでは日々の研究についての紹介や,その他思ったことなどを書いていこうと思います.

里山のキノコ相とは?里山の変化と共にキノコ相はどう変化していくのか?
を知るために,2004年から,角間の里山と,龍谷の森で,二つの里山のキノコ相やの多様性を比較するための調査を行っています.
龍谷の森では,角間の里山と同様の方法で調査を行っています.また,キノコ以外にも,昆虫やトリなどの調査がなされていて,角間の里山との比較研究が行われています.

龍谷の森でのキノコ調査も,今回で10回目となりました.
龍谷の森と角間の森では,キノコ相が全く異なっていて驚きました.結果は今後ご報告致します.
これは,龍谷で最も多いシロハツモドキRussula japonica Hongoです.
shirohatumodoki.jpg

kakumarinsho.jpgコナラ,アベマキが主の角間と,アカマツ,コナラの龍谷では,植生が大きく異なることで,それに伴う菌根菌の種類も異なると考えています.また,林床を見ると,龍谷は角間に比べて非常にすっきりしています.
こちらは,角間の林床.
ササや低木が生い茂り,落葉も堆積しています.

ryukokurinsho.jpg

こちらは,龍谷の森の林床
角間に比べてずいぶんすっきりしています

角間の里山も,龍谷の森も以前は人によって利用されてきた里山で,放棄されてから数十年がたっています.しかし,里山が荒廃していく過程やスピードは,2つの里山の間に大きな差がありそうです.

投稿者 赤石大輔 : 18:02