2008年03月08日
キノコ研修
2月25日から29日
キノコの培養,接種,DNA分析の手法を学びに,
鳥取大学農学部附属菌類きのこ遺伝資源研究センター
に伺いました.
受け入れてくださったのは,先日の キノコフォーラムでもお世話になった, 岩瀬剛二先生です.
菌類きのこ遺伝資源研究センターはすばらしいスタッフと研究環境です.
キノコのことを勉強したいと思っている学生さんにとっては,鳥取大学の農学部はとてもおすすめです!
キノコは,菌類でカビの仲間です.地上部に顔を出す「きのこ」の部分しか目に見えませんが,本体は地中や木材中に菌糸として広がっています.
キンコンキンとは,トンチンカンとかアンポンタンとかの仲間ではなく,「菌根菌」と書き,樹木の根とキノコの菌糸が絡み合った状態の物を言います.
キノコは木の根を通して木の作り出す養分をもらい,木はキノコの菌糸から水分や無機物をもらったりしています.また,菌糸を通して隣の木とつながっているなど,木と木のネットワークをキノコが作り出していると言われています.森林全体がキノコを通して一つになっているとも考えられます.
マツタケやアミタケ(シバタケ),シモコシなど能登でも採られているキノコの多くがアカマツと共生している菌根菌なのです.
菌根菌は木と共生しているため,木を腐らせるシイタケの様なキノコとは違って,栽培が難しいと言われています.
しかし,ショウロやアミタケなどは比較的容易に栽培できるとのことで,各地で栽培が試みられています.
今回は,その菌根菌の取り扱い方,目に見えない状態のキノコを取り扱う技術を学びに来たわけです.
研修その1:菌根菌の観察です.
まずは菌根菌の採集,校庭に生えているアカマツから菌根菌を取り出します.
このように,どこにでも生えている植物にもキノコが共生しているのです.
私たちの身近に存在するキノコと樹木の共生関係ですが,目に見えないのでなかなか気づくことはありません.
シャベルで掘り出した根を,顕微鏡で観察するとこのように見えます.
この黒い根には,菌糸がびっしりと張り付いています.
さらにこれを50マイクロメータずつ輪切りにして,断面を見ると,このように見えます.菌糸が外側を多い,根の細胞の間にも菌糸が入り込んでいます.
書籍に載っている写真では,見たことがありますが実際自分で断面を切って観察することで,本当によく理解できるものです.
次回は,菌の培養について紹介します.
昨年の調査で,能登町で採集したコノミタケという,ホウキタケの仲間についての系統解析を,鳥取大学の学生と共同研究もしており,その経過報告も聞きました.
なかなかおもしろい結果で,これもまた近いうちにご報告できそうです.
投稿者 赤石大輔 : 2008年03月08日 10:53