2007年10月27日
マツタケ発見
10月24日
珠洲市は昔からマツタケの名産地として有名で,現在も生産量は減少してはいますが,まだまだマツタケが豊富に出る土地です.
珠洲市と珠洲市森林組合は,減少しつつあるマツタケの生産量を取り戻すため,マツタケ山の再生事業を10年ほど前から続けられています.
以前,なぜ珠洲にマツタケが?というテーマでこのブログにも紹介しているので,未読の方はこちらを参照してください → 能登でマツタケがとれていた理由
さて,自然学校は能登里山里海健康診断調査をスタートしていますが,その一環として,珠洲市のマツタケ山の調査も行っています.
これまで珠洲市が行ってきた整備事業について,いったいどれくらい効果が上がっているのか?
これまでそれを確かめる方法は,地権者の方に
「整備後,マツタケは出てきましたか?」
というアンケートを採るしかありませんでした.
ですから定量的な調査方法で正確にその評価をしてみよう,ということでこの調査をスタートさせました.
そして今回,調査中にそのマツタケの姿を確認することができたのです!!
きれいに整備されたアカマツ林の林床に,ぽこっと頭を出しているマツタケを2つ確認できました.私自身,実は野外で発生しているマツタケを見たのは初めてで,飛び上がって喜びました.
どうやらこれまで確認できていなかった,新しいシロからの発生であるらしいです.マツタケの整備事業が着実に成果を上げていることの証明といえるでしょう.
この発見は,今日10月25日の北国新聞にも取り上げていただきました.
詳細はこちら → web版北国新聞記事
このマツタケ整備事業に対して珠洲市は大きな予算を割いています.
珠洲市民の方々が事業の成果を感じることができなければ,この事業を継続することは難しくなります.
ここで,アカマツ林を整備する意義について少し考えたいと思います.
まず,マツタケをたくさん出るようにしたいというのが一番の理由ですが,
珠洲市内にアカマツ林が健全な状態にあるということ自体,実は非常に貴重なことだといえます.
70年代以降,日本全国で松枯れ病が蔓延して,広大なアカマツ林が失われました.
珠洲ではまだまだアカマツ林が残っていますが,それは日本では珍しい部類に入ります.
アカマツの林を保存していくことで,アカマツ自身やマツタケ以外にも,ハルゼミなどの生物を保存することにもなります.
さらには,日本では絶滅してしまった「朱鷺」も,巣作りのためにアカマツを利用していたらしく,もう一度能登へ朱鷺を呼び戻すためには,やはりアカマツ林が必要になってきます.
このように,アカマツ林を保全することは,マツタケの増産以外にもおおくの意味を持っており,
生物多様性の観点からも珠洲市の事業は高く評価されるべきと私は考えています.
今日ようやくまとまった雨が降って,マツタケもまた少し顔を出してくれるんではないでしょうか.
今月と来月は頻繁に山に足を運ぶことになりそうです.
投稿者 赤石大輔 : 2007年10月27日 17:13