2007年10月09日
キンモクセイの知らせ
先日,角間の里へ寄ったとき,里山メイトのある方から「能登でもう金木犀は咲いたか?」
という問い合わせがあった.
「まだです,なにかあるんですか?」と聞くと,
「金木犀が咲いたら,シバタケが出るんや」とのこと.
なるほど,山の達人は人それぞれに自分なりの暦を持つというが,
シバタケのシーズン到来を金木犀の開花でよむのか.
シバタケは石川県での方言で,標準和名はアミタケ,学名は
Suillus bovinus (L.:Fr.) O.Kuntzeである.
数日前からようやく,珠洲でも金木犀の香りが出した.
シバタケもそろそろか,と調査ついでに自然学校の近所にある
めぼしいアカマツ林をのぞくと,あった.
日暮れ前の林の中で,ぽつぽつと出ているオレンジのつぼみを
発見することができた.
初物である.
勢いづいてあたりを探しまわるが,
今日は一カ所しか発生地点を見つけられなかった.
それでも食べられるキノコを発見したときは,特別な喜びがある.
秋の訪れを感じる,幸せなひとときだった.
こんなすばらしい体験を,近所の道ばたでできるのだから,
珠洲の里山は恵みの多い場所だ.
今年はキノコのシーズンが遅れている.
9月中頃にあった異常な暑さのせいだろうか,
キノコに限らず植物なども遅れているとのことだ.
今日は,自然学校が開校して一周年の記念日でもある.
一年がんばってきたご褒美に,キノコの神様が初物を
届けてくれたのだろうか?
しかし肝心のマツタケは,今年はまだ出ていないらしい.
このまま雨が少なければ,去年に続き不作の年になるかもしれない.
研究者も生産者も天候は操れないので,努力が報われない年は
がっくりと肩を落とすことになる.
マツタケが豊作になるように,
最後はやはり神様にお願いするしかないようだ.
投稿者 赤石大輔 : 2007年10月09日 20:23