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2007年09月13日

珠洲にまできたナラ枯れ

9月2日

千葉からのお客さんと宝立山付近を散策.

宝立山は,標高469メートルと,高くはない山ですが,
マツタケの出るアカマツ林から,コナラ・ミズナラなど広葉樹林,
そしてブナ林まである面白い山です.

見晴らしの良い場所から,向こう側の山を見ると,赤く色づいた
木がたくさん見えました.
はじめは松枯れかなと思いましたが,どうやらミズナラのようです.
ついに,珠洲にまでナラ枯れの被害がやってきてしまいました.

070911.jpg

ナラ枯れ(ならがれ)とは,ミズナラやコナラが集団で枯死する現象で,
原因はカシノナガキクイムシという昆虫です.
カシノナガキクイムシが,ナラ類に穴を開けて巣を作り,
その中で菌を培養して繁殖します.

このキクイムシは輸入材に紛れて日本に入ってきた外来種ではないかと考えられています.
日本のナラ類はムシと菌に対する抵抗性を持っていないので,一斉に枯れてしまうようです.

詳しい情報は ー>  こちら 
または ー>  鎌田直人東大助教授(元金沢大学助教授)のお話

ナラ枯れは3年目をピークに徐々に沈静化し,
山のミズナラが全部枯れてしまうと言うことはないようですが,
ミズナラは集団で枯れるので景観上見苦しい点や,
一時的にミズナラの量が減り,ミズナラに依存している生物への影響が懸念されています
(たとえば美しいチョウのミドリシジミの仲間は葉を,ツキノワグマは種を食料にしています).

私は金沢大学のキャンパス内に発生したナラ枯れの被害を
2003年から調査していましたが,2007年の現在も,
まだまだ被害は継続しているようです.
キャンパス内はミズナラは少なく,コナラやアベマキが多いので,
大被害二はならないのですが,じわじわと枯れていく様子で,
被害が長引くのではないかと心配しています.

また,珠洲でのナラ枯れは重要な問題をはらんでいます.
須須神社などにある,スダジイの巨木が,
このキクイムシによって枯れてしまうかもしれない.ということです.
地域の大切な財産が,外来種によって壊滅されられてしまう例は,
アメリカザリガニ,ブラックバスなど,珠洲でも深刻化していますが,
さらに一つ問題が出来てしまったようです.

珠洲でナラ枯れが見られたのは去年か今年からですから,
再来年あたり大発生の時期が来そうです.
それまでに,詳細な調査と,適切な対策手段を講じておく必要があります.
10月には研究者が珠洲へ調査にはいるようですので,
そのときに,良く話を伺おうと思います.

投稿者 赤石大輔 : 2007年09月13日 12:13