序文

序文

はじめに

「能登半島・里山里海自然学校」は,2006年に金沢大学が「三井物産環境基金」の支援を受け,珠洲市の旧小泊小学校の校舎をお借りして設立されました.

自然学校設立の背景には,奥能登の過疎・高齢化と,それに伴う自然環境の劣化と,伝統文化の消失があります.里山里海が失われつつある奥能登で,「大学」として地域とともに何が出来るのか,金沢大学独自の地域貢献とは何なのか,ということを自らに問い,試みの一つとしてスタートしたのが,この里山里海自然学校の活動なのです.

里山里海自然学校の取り組みは,大きく3つの項目に別けられます.ひとつは,里山里海の生物多様性を評価する調査研究.ひとつは,地域の方々と共に実施する里山里海保全活動.そしてもうひとつは,次世代へ里山里海を伝える環境教育です.3年間,里山里海を保全していくための,この3つの活動を,地域の方々と共に続けてきました.調査研究では,金沢大学をはじめ多くの研究者の方々に,保全活動では,作業に加わっていただいた多くのボランティアに,環境教育では,企業・行政・教育機関の方々にご協力いただき,様々な取り組みを実施しました.

この3年間で,里山里海自然学校の活動は多くの成果を上げ,能登地域の方々に認識されるようになりました.しかし,この3年間は第1ステージに過ぎません.今後は,さらに活動を広げ,第2ステージに進みたいと考えています.

この報告DVDでは,里山里海自然学校のこれまでの活動成果を,常駐研究員のブログと共に項目毎に紹介しています.また,自然学校がこれまで行ってきた調査をまとめた資料や,出版物,投稿記事,新聞記事などが,収録されています.

里山里海自然学校の活動をご支援くださった多くの方々,能登の里山里海について興味を持たれた方々,地域を考える行政,企業,NPO,研究者の方々に,お手にとっていただければ幸いです.

最後に,3年間の活動を支援してくださった三井物産環境基金に,心より感謝申し上げます.

能登半島・里山里海自然学校
運営委員長 中村 浩二